講談師・神田松鯉「何年も酒は買ってない」 そのワケは?
たとえば、昨日は銀座で夕方4時から。1軒目は焼酎のオンザロックを数杯、それから2軒目で日本酒をだいぶ飲みました。最後の店では赤ワイン。近頃はこれでも減りましたよ。若い時は銀座や池袋の盛り場にボトルを入れておいて、飲んで家へ帰ってから、仕上げのウイスキーのボトルが3日に1本なくなっていました。だから、毎日ウイスキーのボトル半分以上は飲んでいたことになりますかね(笑い)。
昔は先輩から無理やり飲まされたこともありましたよ。かつ丼のフタに酒を入れて、「飲め! 飲め!」ってね。それで気を失ったりして。家の玄関の前で寝転がっていて、女房に起こされたことが何回かありますよ。
私はね、酒が好きなんです。ええ、毎日飲みます。カゼひいた時なんかは卵酒ですしね。千利休の言葉に「初手は人が酒を飲み、中頃は酒が酒を飲み、しまいは酒が人を飲む」とあるけど、若い時分は酒にのまれることもありましたね。麻雀だって、芸人の場合は飲みながらですからね。徹マンでしょ。ちびりちびり飲みながらやって、一升瓶が空いちゃっていました。
ただ、今では2日間ぐらいなら深酒もいいですが、5日間続くとこれはもうダメですね。ついこの間も下痢止め飲みながら飲んでました。悪酔いすること? それはないんですよ。飲み方にコツがありましてね、コップに氷なしの水を置いて必ず飲むようにする。若い時から「たばこもうまそうに吸うし、酒もうまそうに飲みますねえ」っていわれてきました。「いい酒」が一番です。