松村邦洋さん お城行脚したいがコロナで手足折られた気分
モノマネから歴史・野球のトークまで幅広いネタを持つ芸人、松村邦洋さん(52)。死ぬまでにやりたいことは65歳から全国の城や歴史を巡る旅に出ること。地元の人と触れ合いながら巡った土地の話と重ねて語ってくれた。
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歴史が好きになったきっかけはドラマですね。「水戸黄門」や「大岡越前」を見ていた子供の頃はいい人と悪い人がはっきりしていたところが好きでした。
大河ドラマを見るようになったある日、おじいちゃんに「どっちが悪者で、どっちがいい人?」と聞いたら「いい人も悪い人もないんだ。それぞれの時代で戦って勝ったほうが負けたほうを裁く、それが世の中だ」と教えてくれて、子供心に「なるほど!」と思い、歴史の中での人の動きや流れに興味を持ち始めたんですよ。
■大河ドラマはほぼすべて見ている
大河はほぼすべて見ました。平将門の加藤剛さんと藤原純友の緒形拳さんがダブル主役の「風と雲と虹と」(1976年)も好きですし、「草燃える」(79年)の流人だった源頼朝(石坂浩二)と、北条政子(岩下志麻)が恋愛をしてその後、鎌倉幕府ができ上がっていく過程の人々の流れや欲望も面白い。僕は現実的な物語の大河が好きで。
ここ数年では、「真田丸」(2016年)がよくできていて好きです。小が大を倒す真田にはロマンがあって、ワクワクしました。舞の海が武蔵丸に勝つというか、小さい芸能事務所が大きい事務所に勝つというか(笑い)。
歴史上の人物がいた場所に行ってみたいと思って、40歳から番組で行ったり、自分でもお城や歴史を巡るようになりました。たとえば仕事で広島に行く機会があれば、広島城を見に行く。時代が変わっても、この場所にあの武将がいたんだと思うと、うれしくなる。大坂城に行き、豊臣秀頼の碑を見た時もワクワクしましたね。
僕の地元の山口はもちろん回りました。「毛利元就」で、元就と戦う陶晴賢がいた若山城はもうないけど、山は残っていて高校時代の先生と一緒に行けた時はうれしかった。萩市の松下村塾(吉田松陰らが指導した塾)や、野山獄(長州藩の士分を収容した上牢)に行った時も楽しかった。
下関も好きですよ。壇ノ浦で源氏と平家が戦って、最終的に平家が滅びて幕府の世が始まり、同じ下関で高杉晋作が功山寺で挙兵したことで幕府の世が終わる。だから平家を祭る塚がある赤間神宮をお参りしたり、功山寺に足を運んでます。