殴られ踏みつけられ…ビートたけしを激撮したカメラマン魂
揉めることを想定し、カメラマンを2人にした。揉めた際の押さえとして離れた場所から望遠で狙った。カメラマンを伴い直撃。案の定、たけしは怒りの声を上げて顔を近づけてきた。
一緒にいたテレビ局員がたけしを制止。大事には至らなかったが、後ろのカメラマンは一連の流れを撮っていたことを目で合図してきた。前にいるカメラマンも一部始終を収めている。直撃としては完璧だった。最終的に私の背中越しから撮ったたけしの怒った顔を掲載した。
社会事件でも現場が過熱することが多かった昭和。テレビでもおなじみの光景が凶悪犯の護送場面だ。犯人の顔を撮ろうと直撃するカメラマンと下を向いて顔を隠す犯人。両者の間にガードする警察官が入り現場は大混乱となる。
潜り込んで下から顔を撮ろうとするカメラマンを警官が制止する。カメラを警官に当て、ひるんだところを撮るツワモノもいたが、「公務執行妨害」で逮捕された。行き過ぎた取材と記者も一緒に厳重注意を受けたこともあった。
■殴られ、踏みつけられながらもシャッターチャンスを狙う週刊誌のカメラマンたち