著者のコラム一覧
田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

権藤茂平衛が頭取を務めた銀行は現在の東邦銀行 川俣支店

公開日: 更新日:

 権藤茂平衛は川俣銀行(福島県川俣町)の頭取として登場。そのモデルとなったのは武藤茂平という人物だ。川俣銀行は実在していた銀行で、行名も同じ。その後、他行と合併し、現在は東邦銀行川俣支店になっている。

ドラマでは古山家に養子を出すよう要求したが…

 ドラマでは、子どものいない権藤が古山家に裕一か弟を養子に出すように要求する。だが、実際はまったく逆だった。子どもになかなか恵まれなかったのは唐沢寿明(57)と菊地桃子(52)が演じる古関夫妻の方だったのである。そこで、古関夫妻は妻の実家である武藤家から養子をもらおうとしていたのだ。そんな矢先に古関裕而が生まれ、養子縁組の話は消滅したのだった。

 古関家も代々続く指折りの呉服店だが、武藤家はそれにも増して資産家だった。味噌や醤油の醸造で財を築き、家から見える周囲の山々はすべて武藤家の持ち物だったという。武藤茂平は多額納税者として貴族院議員も務めた。

 武藤は県立商業学校を卒業後、音楽の勉強にいそしみ、職にも就こうとしない甥の古関裕而を見かねて、川俣銀行に入れた。しかし、裕而は勤務中でも作曲したり、火鉢でリズムを刻んだりと、銀行の業務にはまったく身が入らなかった。行内では大切な仕事を裕而には任せられないというムードができていった。結局、裕而の行員生活は2年足らずで終わった。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    演技とイケオジぶりで再ブレーク草彅剛と「10億円マンション売却説」中居正広氏との“絆”

  2. 2

    泉ピン子が終活をやめたワケ「渡る世間は(水原)一平ばかり!」スペシャルインタビュー

  3. 3

    阪神からの戦力外通告「全内幕」…四方八方から《辞めた方が身のためや》と現役続行を反対された

  4. 4

    キムタク一家の妹Kōki,は映画主演の裏で…フルート奏者の姉Cocomiの話題作りと現在

  5. 5

    かんぽ生命×第一生命HD 人生設計に大切な保険を扱う大手2社を比較

  1. 6

    米田哲也が万引きで逮捕!殿堂入りレジェンド350勝投手の悲しい近況…《苦しい生活を送っていたのは確か》

  2. 7

    イスラエルにあなたの年金が流れていく…厚労省「ジェノサイド加担投資」引き揚げ“断固拒否”の不可解

  3. 8

    坂本花織の世界選手権66年ぶり4連覇に立ちはだかる…国際スケート連盟の「反トランプ感情」

  4. 9

    カーリング日本女子が到底真似できない中国の「トンデモ強化策」…世界選手権では明暗クッキリ

  5. 10

    公表された重点施策で露呈…JR東海の株価低迷と時代遅れの収益構造