著者のコラム一覧
井筒和幸映画監督

1952年12月13日、奈良県出身。県立奈良高校在学中から映画製作を始める。75年にピンク映画で監督デビューを果たし、「岸和田少年愚連隊」(96年)と「パッチギ!」(04年)では「ブルーリボン最優秀作品賞」を受賞。歯に衣着せぬ物言いがバラエティ番組でも人気を博し、現在は週刊誌やラジオでご意見番としても活躍中。

中国のキナくさいニュース 自衛隊も辞めて転職するなら今のうちだ

公開日: 更新日:

 折しも、中国共産党と国家電影局が指導し、政府軍事委政治工作部の支援で、朝鮮戦争を描いた「1950 鋼の第7中隊」という人民志願兵をたたえた映画が公開中だ。7万人の人民軍がエキストラ参加し、去年、史上最高の1000億円以上の興収を上げたとか。これこそ愛国万歳映画だ。

 その勢いにつられてか日本も上映している。さすがに韓国では上映中止だ。マレーシアでも中国の脅威を許さず上映を禁止したとか。日本は公序良俗に反したヤクザもの以外なら何でもありだ。

 中国人民軍が北朝鮮の義勇軍になり、連合軍と韓国軍に半島を取られてなるかと命を賭して戦った話だ。敵も味方も束になって死んでいく。俳優らは中国流オーバーアクションで戦闘場面は泥まみれ血まみれ。お粗末ながらCG合成もフル稼働で空爆シーンもアニメにしか見えないところが中国製らしい。巨費をかけたわりには戦争映画で感じる悲惨さやむなしさは何一つなかった。ゾッとしただけだ。香港や台湾の若者はこのゲテモノを見たんだろうか。

 台湾のウクライナ化など想像したくもないが。岸田は防衛費倍増ばっかり唱えている。アメリカに尻を叩かれてるのか。もしも中国が侵攻したら米軍も出動だ。すると、中国は日本の米軍や自衛隊基地も爆撃して参戦を封じて、台湾へ上陸だ。そうなると自衛隊も応戦しかない。若い隊員も家族もたまったもんじゃないな。辞めて転職するなら今のうちだな。イワシの天ぷらがうまいうちに。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    松本人志「事実無根」から一転、提訴取り下げの背景…黒塗りされた“大物タレント”を守るため?

  2. 2

    島田洋七が松本人志復帰説を一蹴…「視聴者は笑えない」「“天才”と周囲が持ち上げすぎ」と苦言

  3. 3

    人気作の続編「民王R」「トラベルナース」が明暗を分けたワケ…テレ朝の“続編戦略”は1勝1敗

  4. 4

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  5. 5

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  1. 6

    松本人志が文春訴訟取り下げで失った「大切なもの」…焦点は復帰時期や謝罪会見ではない

  2. 7

    窪田正孝の人気を食っちゃった? NHK「宙わたる教室」金髪の小林虎之介が《心に刺さる》ファン増殖中

  3. 8

    井上真央ようやくかなった松本潤への“結婚お断り”宣言 これまで否定できなかった苦しい胸中

  4. 9

    菊川怜が選んだのはトロフィーワイフより母親…離婚で玉の輿7年半にピリオド、芸能界に返り咲き

  5. 10

    福山雅治は自宅に帰らず…吹石一恵と「6月離婚説」の真偽

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇