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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

「期待どおりに育たなくて」中学では突出 かまいたち山内を落涙させた歌詞

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 そのおかげで目立たない生徒の魅力に気づくことができたという。一方でモテなくて悩む山内に対しては「大学まで我慢しなさい」とアドバイスも送った。どうしても中高生のときは見た目や運動神経の良い男がモテる。山内の良さに気づくのは大学生からだと。

 古田先生は以前もテレビ朝日系「あいつ今何してる?」(2020年8月12日)に出演し、山内の思い出を語っている。女子生徒と先生がケンカしていたときは「変な感じになったら回してくれ」と間を取り持つ“裏回し”を頼ったりもしていて、「こういう人が有名な人になるんだろう」と「憧れてた」と言わしめていた。

 その古田先生がひとつ後悔していることがあるという。それは卒業式での答辞の伝え方を変えたいと山内が申し出たとき。山内はそのことを校長に直談判。けれど、それがかなわず校長室から泣いて出てきた。「本当はヤマジ(山内)の思いを僕が聞いて、僕がきちんと話をまとめるべきだった。彼に頼ってしまった」(同前)と。いかに彼が突出した存在だったかがわかる。

 そんな山内が若手時代、同期たちとよく聴いていたのがザ・マスミサイルの「拝啓」という曲。「期待どおりに育たなくてゴメンな」という歌詞があるその曲を改めて聴くと、普段サイコパス的なキャラの山内がまさかの落涙。

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