大型台風は地震を誘発する? 8月19日には茨城県北部で2度の揺れ、気になる相関関係
今年も台風の季節が到来した。先週16日に関東に接近した台風7号は千葉県の一部で累積雨量が200ミリを超えた。大きな被害は出なかったが、20日から21日には台風9号が南西諸島から東シナ海を北上する見込みで、九州や四国では激しい雷雨の恐れが予報されている。
15日には「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が終了となったが、南海トラフ巨大地震のリスクが消えたわけではない。これから台風シーズンが本番になることから、より注意が必要だ。というのも、台風と地震の相関関係は、昔から研究されていたからだ。
米マイアミ大学のシモン・ウドウィンスキ准教授(海洋地質学・地球物理学)とフロリダ国際大学の研究チームは、地表で活断層を抑えていた地盤が、豪雨や土砂崩れで押し流されることにより、重みが取り除かれ地震が誘発される、という仮説を立てている。
ワシントンDCにあるカーネギー研究所のアラン・リンディ氏の研究チームも台風が地震の引き金になると結論付けている。
2018年10月3日の日刊ゲンダイでも武蔵野学院大特任教授の島村英紀氏(地震学)が「台風や大雨の気圧の変化が地震のエネルギーを放出させる“引き金”になることがあります」と話している。