「南海トラフ地震臨時情報」初の発表…改めて知っておきたい関東大震災・阪神淡路大震災の“前兆”とは?
8月8日午後4時42分ごろ、日向灘を震源とする最大震度6弱の地震が発生した。震源の深さは30キロ、マグニチュードは7.1と推定。津波警報等が発表された。気象庁は2017年の制度導入以来、今回の地震で南海トラフ地震臨時情報を初めて出した。今後30年間に70~80%の確率で起こると懸念されてきた南海トラフの巨大地震については、これまで国が巨額の予算を投じ、さまざまな研究者が「予知」に取り組んできたが、結局分からずじまいだ。
自分の身を守るため、過去の大地震を乗り越えてきた先人から学んでおきたい。(日刊ゲンダイ=2020年7月4日掲載)から再編集している。
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ナマズが暴れると地震が近い――。
こうした大地震の前兆として発生する現象は「宏観異常現象」と呼ばれている。
中国由来の言葉だが、地鳴りや動物の異常行動、地震雲、近年では電磁波やイオン・ラドン濃度から前兆を察する研究も行われている。
いずれも大地震との科学的な根拠は証明されていないが、これを防災手段として大真面目に情報収集しているのが「高知県」だ。同県の危機管理部南海トラフ地震対策課の担当者がこう言う。