高市首相は過労死増でも「働かせ改革」撤回せず…残業拡大の“労働地獄”がやってくる!

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「おい地獄さ行ぐんだで!」──。小林多喜二「蟹工船」の有名な書き出しだ。プロレタリア文学の代表作が世に出てから約100年、高市首相は労働者の「働かせ改革」に血道を上げ、片や米国に言いなりの貢ぎ外交に躊躇しない。この状況が「地獄」でなくて何だろう。

 高市首相は総裁選の公約に労働時間規制の緩和を掲げ、首相就任後、改めて労働法制を所管する厚労相に緩和の検討を指示。一応、労働者への配慮として「心身の健康維持と従業者の選択を前提に」と留保を付けているが、これまで政府が進めてきた働き方改革に逆行することに変わりない。

 労働基準法の見直しを議論する厚労省の労働政策審議会(労政審)は、使用者側と労働者側の綱引きが続いている。27日の労政審で、連合の冨高裕子副事務局長は「柔軟な働き方は現行法制で十分可能だ」と主張し、緩和は不要と強調。一方、経団連の鈴木重也労働法制本部長は「厚労省には早期の(緩和の)検討をお願いしたい」と訴えた。

「使用者側には、限定的に運用されている裁量労働制や高度プロフェッショナル制度の対象拡大が念頭にあります。経団連は9月に公表した規制改革要望で裁量労働制の拡大を訴え、これに沿う形で高市首相の規制緩和論が出てきました。柔軟な働き方の実現を目指すとは言うものの、裁量労働制は基本的に残業代がつかず、長時間労働につながることも懸念されます」(厚労行政に詳しい野党議員)

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