自宅で製造か?男子高校生が高性能爆薬「悪魔の母」所持で逮捕…パリ・同時多発テロでは甚大被害
2015年にフランス・パリで発生した同時多発テロ事件。ISの戦闘員とみられるグループにより銃撃と爆発が同時多発的に発生し、130人が死亡、300人以上の負傷者が出るなどの甚大な被害がもたらされた。
事件で使用されたのは、「TATP(過酸化アセトン)」。通称「悪魔の母」とも呼ばれる高性能の爆薬だったが、愛知県警は10日、そのTATPなどを自宅で所持したとして、一宮市に住む18歳の男子高校生を爆発物取締罰則違反(使用目的所持)容疑で逮捕した。
「捜査の端緒は今年1月。硝酸カリウムを販売する他県の業者からの通報でした。警察庁はかねてテロ対策のために、硝酸カリウム、アセトンなど『爆発物の原料となり得る化学物質』(指定11品目)の販売管理の徹底を通達しており、大量購入や不審な点があれば通報を求めています。硝酸カリウム自体は肥料にも使われ一般のホームセンターでも販売されていますが、業者はわざわざインターネットを通じて硝酸カリウムを購入したことを不審に思ったようです」(捜査関係者)
業者からの通報を受けた県警は捜査を進め、通報から約1カ月後の今年2月10日、少年宅の家宅捜索を実施。自宅からは爆薬製造に使用したとみられるホットプレートやビーカーなどとともに、小瓶やプラスチックケースに入ったTATPが含まれる粉末約31グラムが押収された。