全米“大谷フィーバー”の背景に米国人が共感する開拓者精神
エンゼルス・大谷翔平(23)が17日(日本時間18日)、本拠地アナハイムでのレッドソックス戦に登板。ア・リーグ東西両地区の首位同士の3連戦の初戦を任されたが、2回4安打3失点でメジャー初黒星を喫した。試合は1-10でエンゼルスの連勝も7で止まった。
それでも、開幕から二刀流として潜在能力の高さを発揮する大谷に、本拠地アナハイムの野球ファンからは称賛の声が上がっている。試合前のスタメン発表時や打席に向かう際の声援の大きさは、現役最多617本塁打のプホルス、MVP2回のトラウトの看板打者2人を抑え、今や大谷がトップ。投打にわたるパフォーマンスの高さは、スタンドのファンをうならせている。
「アナハイムのファンの大半はプホルスの記録達成(通算3000安打)よりも、大谷のプレーに関心を寄せています」と、エンゼルスの地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」でコラムニストを務めるディラン・ヘルナンデス記者がこう続ける。
「チームの中心選手であるプホルスやトラウト目当てに球場に足を運ぶファンはもちろん少なくないと思いますが、今の2人に大谷のようなワンプレーで球場の雰囲気をがらりと変えるほどのインパクトはありません。日本では『巨人の星』『メジャー』といった、主人公が驚異的なプレーを見せる漫画の影響もあり、現在の大谷の活躍を予想したファンは少なくなかったでしょう。そこへいくと米国には漫画文化がなく、二刀流なんて想像すらできなかった。映画のスクリーンから急に飛び出してきたような大谷のプレーに目を丸くすると同時に、成功して欲しいと願っているファンは少なくないはずです」