「ソサイチ」って何? ブラジル発祥の7人制サッカーを広めた日本人に聞いた
フットサルのスピーディーさに加え、ダイナミックさが味わえる
──サッカーやフットサルとどう違う?
簡単に言えば、サッカーとフットサルの中間に位置するスポーツです。ピッチの面積はサッカーの4分の1で、フットサルより一回り大きい。このため、サッカーのダイナミックさとフットサルのスピーディーさの両方を併せ持っています。
試合は前後半各20分で行われ、フィールドに立てるのは1チーム7人。交代要員は最大13人まで認められています。ボールはソサイチ専用ですが、サッカーの5号球と同じ大きさで、少し軟らかく弾みにくいのが特徴です。
ルールは、まずオフサイドがありません。選手交代は交代ゾーンから自由に行え、イエローカードを受けたプレーヤーは2分間退場となりますが、代わりに他の選手がピッチに立つことが許されます。また、コーナーキックの代わりにコーナースローが採用されているのも、サッカーとは異なる点です。
──日本に入ってきた経緯は?
2001年ごろ、東京のフットサル場で働いていた私がソサイチの存在を知り、試しにフットサルコート3面をつなげて、仲間と楽しみ始めたのがきっかけです。
当時はインターネットがまだ発展途上だったので情報収集が大変で、日系ブラジル人の方々にルールを聞きながら行っていました。
やがてインターネットやSNSの普及により、ソサイチの認知度が徐々に高まるにつれ、日本での競技人口も少しずつ増えていったのです。
──どれくらい普及している?
世界の競技人口については分かりませんが、日本には「ソサイチリーグ」というものがあり、そこには約3000人の選手が所属しています。また、エンジョイ層として「エフチャンネル」という、ネット上で申し込みが可能なサイトがあるのですが、そこには約4万6000のチームが登録されています。これを1チーム当たり10人で計算すると、46万人ほどが参加している計算になります。この数は年々増えています。
ソサイチは、サッカーにルールが近い、サッカーより省スペース、交代が自由であるなどの点から、サッカーを一度やめた方や、シニアの方々にも向いています。もちろんサッカーの入門編としても適しており、さまざまな年齢層の方が楽しめる生涯スポーツとして、近年認知されてきています。