認知症
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「酪酸菌」を増やすには何をすればいいのか…がんや認知症も予防
ヒトの健康に役立つ腸内細菌といえば、腸のなかを弱酸性にして悪い菌を寄せ付けない“お掃除屋”の「ビフィズス菌」や、免疫を元気にして体を守る応援団「乳酸菌」を思い浮かべがちだ。しかし、「酪酸菌」も忘れてはいけない。腸内細菌が食物繊維を分...
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(42)実家に戻って初夏の庭先が目に入った瞬間、言葉を失った
母の施設入所に伴い、1カ月ぶりに実家に戻った。初夏の庭先が目に入った瞬間、言葉を失った。庭木は茂り、雑草はのび放題。誰が見ても、人の出入りがない家だとわかるありさまだった。 真冬に父が急死したときは、庭がこれほど荒れるとは想...
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ソーシャルワーカーの“つなぎ役”の役割が重要なのはなぜか
病気やケガにより障害が生じた患者さんや要介護の高齢者の回復、在宅復帰後の生活を支援する役割を担っているのは、ケアマネジャーだけではありません。「ソーシャルワーカー」も同様です。 ソーシャルワーカーは、一般的に社会福祉士や精神...
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膝の痛みがあって歩行習慣がない人は認知症リスクが1.9倍
膝の痛みがあると認知症の発症リスクが高くなる──。大阪大学の研究チームがこんな結果を発表しています。それによると、65~79歳で膝痛がある人は痛みがない人に比べ、3年以内の認知症の発症が1.73倍高く、膝の痛みがあって30分以上の歩...
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認知症の予防にはコーヒーが有効? 60歳以上で1日4杯以上
コーヒーを1日3~4杯くらい飲むという習慣が、糖尿病や肝臓病、心臓病などの予防になり、健康長寿に結びつく。そのメカニズムは不明であるものの、世界規模の多くの疫学データにより、実証されている事実です。ただ、病気によってはコーヒーの健康...
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血管を守ろう…脳卒中のリスクを上げる3つの病気をまずチェック
みなさん、血管の健康を守る努力をしていますか? 認知症対策で重要なのが、血管です。血管は体中に張り巡らされています。血管を血液が通り、それに乗って赤血球が酸素を体の隅々にまで運んでいきます。 動物性脂肪や中性脂肪が多...
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認知症は厳しい暑さで悪化する…漫画家・小林よしのり氏は脳梗塞での入院中「簡単な計算も出来ず」
厳しい残暑が続いている。もうすぐ9月だというのに、最高気温が35度以上の猛暑日を記録するエリアも多く、熱中症を心配する人は少なくないだろうが、この暑さで認知症を悪化させる人もいるという。 「野菜の名前を7つしか言えなかった。自...
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脳腫瘍で手術後、聞き取れないほど言語不明瞭となり認知機能も低下
オンライン健脳カフェに寄せられた質問です。 「友人のご主人が言葉をうまく話せず、病院で脳腫瘍と診断されました。手術となり、2カ月間入院。先日退院したのですが、何を話しているのか聞き取れないほど言語不明瞭で、電子レンジの使い方す...
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(38)「母と娘」という形は、はっきりと失われた
母の入所先となる施設を仮申し込みしたことで、病院側でも退院に向けた準備が少しずつ進み始めた。母が状況をどこまで理解できるかはわからなかったが、たとえ形式的でも本人に一度確認しておきたいと考えていた。病院のケースワーカーもそれを後押し...
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“治る認知症”…代表的な2つの内科的な原因疾患
認知症にはいくつかの種類があり、代表的なものがアルツハイマー型認知症、血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症です。これらは完治が難しく、いかに症状の進行を遅らせるか、症状を和らげるかが、治療の目的となります。 一...
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(37)仕事と介護を両立させるために必要なこと
母の施設探しをするうち、介護に関する話題を目にする機会が増え、他人事ではないと感じるようになってきた。なかでも介護のために離職する人はいまだに多く、社会的な課題としてたびたび取り上げられている。 私は、実家に戻って母の介護を...
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認知症は“特別な薬”を待つより生活習慣病の治療が先決
認知症リスクは近年、「高血圧」「糖尿病」「睡眠時無呼吸症候群」などや「帯状疱疹ワクチン」接種により低下することが報告されている。 例えば世界的権威のある医学雑誌「ランセット」系の神経専門医学誌に2020年1月に掲載された、「...
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「治る認知症」治療のタイミング逃すと「治ら“ない”認知症」に
認知症は特定の病気を指しているのではなく、「物忘れ+認知機能の低下による他のさまざまな症状」によって日常生活に支障をきたす状態の総称です。 代表的な4つの種類、具体的にはアルツハイマー型認知症、血管性認知症、レビー小体型認知...
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「私が認知症と無縁でいられる理由」…研究・治療の第一人者が毎日していること
世界初のアルツハイマー型認知症の治療薬「アリセプト」を1997年に開発し、薬のノーベル賞「英国ガリアン賞」特別賞を受賞した認知症治療の第一人者である杉本八郎博士。80歳を越えた今も認知症の根本治療薬の研究や開発に携わり、「認知症は特...
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「孫」を世話することが認知症予防になる? 米国医師会誌に研究報告
中国では、日本と比べて、親子の親密性が高いといわれています。家族間の助け合いが強く意識される傾向にあり、祖父母が孫を世話する機会も少なくありません。 祖父母が孫を世話することは、世代間の交流を増やすことで孤独感を和らげ、社会...
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(35)高齢家族がいれば誰でも、今、この瞬間、介護が始まる可能性
高齢者施設探しを始めた時、母は82歳になっていた。認知症専門医院に入院中に誕生日を迎えていたが、同年代で元気に生活している人も多い年齢である。施設を選ぶにあたって、周囲にはまだ介護施設の入所経験がある友人がほとんどおらず、相談できる...
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「物忘れ」が気になった時の医師の選び方…3つのポイント
物忘れが気になり始めたら、どのような医師、医療機関を受診すべきでしょうか? 私が考える「押さえておくべきポイント」は次の通りです。 【これまでの経過、現状を、問診で丁寧に聞いてくれる】 認知症の検査は、前段階であるSC...
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アルツハイマー型認知症の治療に使う注射薬はどんなクスリなのか
以前、認知症の治療薬について紹介しました。超高齢社会を迎えた日本において、特に認知症は誰しもなりたくない疾患のひとつに挙げられるでしょう。 認知症にはいくつか種類がありますが、最も多いのがアルツハイマー型認知症です。ご存じの...
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アルツハイマーと診断されていた人の20%は実はそうではなかった
物忘れ外来などで健康保険適用で受けられる最新の画像検査、アミロイドPET。将来的にはタウPETも健康保険適用で受けられるだろうと、前回の本欄でご紹介しました。 アミロイドPETで調べられるのは、アミロイドβという物質が脳の中...
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(32)代わってくれる人はいない…私がやるしかない
母の入居先となる有料老人ホームの候補を、紹介業者に選んでもらっている間、地域包括支援センターから特別養護老人ホーム(特養=介護老人福祉施設)についての説明を受けた。特養は比較的費用が抑えられ、長期的な入所を前提とした公的施設だ。ただ...
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認知症の患者さんからのセクハラにどのように対応するか
「中国人の技能実習生の女性にセクハラ行為があり、彼女がとても怖がっているんです」 ある日、日頃から関わりのあるデイサービス事業所から、そこに通う89歳の男性患者さんについて相談の電話がありました。 この男性は軽度の認知...
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(31)母の退院後の施設探し…費用は一体いくらかかるのか
認知症の母の退院後の施設を決めるため、私は地域包括支援センターから紹介された民間業者と電話でやりとりを始めた。施設選びには、希望する地域、予算、必要な条件を伝える必要があった。私は、できるだけ実家の近く、母の生まれ育った場所のそばで...
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認知機能の低下に真っ先に気付くのは自分自身
日本を代表する歌手、橋幸夫さんがアルツハイマー型認知症の中等度であることが、所属事務所の社長によって5月に発表されました。報道によると、2022年12月に軽度のアルツハイマー型認知症と診断され、昨年末に中等度へ進行したとのこと。 ...
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(30)どの施設ならいいのか…判断材料はほとんどなかった
父が亡くなり、残された猫たちを東京に引き取った私は、実家の整理と事務的な手続きに追われながら、限界に近い疲労を感じていた。こういう時に限ってなぜか仕事も忙しく、次から次に依頼や打ち合わせが相次いでいた。先行きのわからない不安から、私...
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親の施設入所を決める前にチェックしたい「面会制限」事情
世界中をパニックに陥れた新型コロナウイルス感染症は人々の生活を一変させた。日本でもソーシャルディスタンスやリモートといった言葉が飛び交い、マスク不足や医療崩壊、飲食店の休業が長く続き、不安な日々を過ごしていたことは記憶に新しい。 ...
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認知症ではなく、注意力や集中力低下による「物忘れ」がある
物忘れは認知症の代表的な症状になりますが、「物忘れ=認知症」ではありません。みなさん、それは理解していても、親(家族)の物忘れについては「認知症なのではないか。病院で検査を受けた方がいいのではないか」と過剰なまでに心配するパターンが...
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ヘルペスウイルスが認知症の原因になる? 治療で17%リスク低下
認知症の原因は正確には不明ですが、ウイルス感染が認知症の起こるきっかけになっているというのは、10年以上前から提唱されている仮説です。認知症の代表であるアルツハイマー型認知症では、アミロイドβという種類の異常タンパクが脳にたまります...
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(29)時はコロナ禍…東京ー熊本の行き来は絶対に誰にも言えない
父が残した猫4匹を東京に引き取ると決意した私は、叔母に一時的な世話を頼みながら、短期間で何度か東京と熊本を往復していた。父の死に関する事務処理を進めなければならなかったからだ。役所への死亡届、携帯電話の解約、廃車や保険の解約、そして...
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80歳を超えたら「物忘れが多い」は普通…イコール認知症ではない
関東在住の女性は、関西で暮らす80代の父親の様子が心配でならないと言います。 「母が亡くなって1人暮らしになったので、時々電話して様子を聞いているのですが、物忘れがひどいんです」 ケアマネジャーさんの名前を何度伝えても...
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「日常生活自立支援事業」を活用しよう…親の不安や疑問に対応
人は60歳を過ぎると認知機能が少しずつ衰えていく。人やモノの名前が思い出せず「あれ」や「それ」を連発するくらいならともかく、判断力の低下で日常生活に支障をきたし始めると思いがけないトラブルになりかねない。 もし親がそのような...