認知症
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認知症予防にアミノ酸? 高齢医療専門誌に日本の研究報告が掲載
急速な高齢化に伴い、先進諸国では認知症を患う人の数が増加しています。世界保健機関の推計によれば、全世界で約5000万人が認知症を患っており、2050年までに約3倍に増加すると予想されています。 認知機能の低下は、睡眠時間や食...
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「昼食の時間が遅れて…」で低血糖 生活の変化に薬は対応できない
私たちの体では、細胞が血液中の糖(ブドウ糖)を絶えず取り込み、エネルギーに変えています。その取り込み作業に必要なのがインスリンで、インスリンの量や作用が不足すると血液中の糖が過剰になります。高血糖が続く病気が糖尿病です。 そ...
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認知症とがんを併発するとどんな問題が生じる? 備えておくべきこと
近年よく見られるのが、認知症とがんの併発です。健康診断でがんの疑いがあると指摘され大きな病院で精密検査を行う中で、認知症も同時に発見されるケースが少なくありません。実際、日本では一般病棟における認知症患者の割合は2割、療養病棟では6...
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MCI(軽度認知障害)(2)日記を書くために辞書を引く毎日
神奈川県横浜市内に住む藤原達夫さん(仮名・65歳、大手企業嘱託社員)は3年前、市内にある総合病院の脳神経外科で「MCI」と診断された。 担当医からは「MCIは、頻繁に置き忘れ、捜しものをする。同じ話、同じ質問を繰り返す。慣れ...
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認知症と妄想が加速…薬を飲まずに枕の下に隠してしまう
患者さんが薬を飲んでくれない──。そういったケースは少なくありません。 認知症の患者さんでは、判断機能低下や、病気のことを受け入れられないために服薬を拒否することもしばしば。内服カレンダーを無視、飲んだ薬を意図的に吐き出す、...
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低血糖症を起こしたことがある人は認知症発症リスクが2倍になる
「糖尿病と認知症」では、低血糖の危険性も知っておかなければなりません。 糖尿病の薬のうち、インスリンやスルホニル尿素(SU)薬などは低血糖を起こしやすいのですが、これらを使用している人で高齢者ほど、低血糖の頻度が指数関数的に増...
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認知症の予防には牛乳より豆乳が効果的…栄養学専門誌で報告
牛乳や乳製品は、ビタミンDやカルシウムなど、豊富な栄養素を含んでおり、健康の維持や増進にとって重要な食材だと考えられています。近年では、牛乳の摂取量と認知症の関連を調査した研究データも数多く報告されています。しかし、認知機能の低下を...
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MCI(軽度認知障害)(1)パソコンの暗証番号が思い出せない…
期待されているアルツハイマー型認知症の新薬「レカネマブ」(「レケンビ点滴静注200ミリグラム」「同点滴静注500ミリグラム」)の解禁が秒読み段階に入った。 問題は価格で、一足早く承認された米国の設定は日本円でおよそ年間360...
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認知症の排泄トラブルを予防する具体的な方法は?
認知症の方を介護する家族の困りごとに多いのが排泄トラブルです。認知機能の低下によって尿意や便意を感じる脳のセンサーの働きが鈍感になり、尿意を感じたときには間に合わず、失禁を招くのです。認知症が進行していても「トイレの失敗は恥ずかしい...
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糖尿病は生涯を通して認知症のリスクを上げる…1.54倍に増加
糖尿病は、合併症が怖い病気です。そして、昔からよく言われているのが「3大合併症」です。 将来的に失明リスクがある「糖尿病性網膜症」、腎臓の働きが失われ、やがては人工透析なしでは生きられなくなる「糖尿病性腎症」、そして末梢神経...
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認知症の人が睡眠障害を起こすとどんな問題が生じるのか
アルツハイマー型認知症の患者さんによく見られるのが睡眠障害です。認知症の4~6割の方に併発するとされ、軽度の場合では患者さんが自覚症状を訴えるケースが少なくありません。 睡眠障害を起こす原因として、加齢による睡眠の質の低下が...
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「脳血管障害による認知症」は高血圧と深く関係している
日本の高血圧の患者数は、推定約4300万人。約3人に1人が高血圧という計算になります。 高血圧に深く関連しているのが、よく知られるように食塩摂取量です。日本人の食塩摂取量の平均値は以前と比べると減少しているものの、それでも多...
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食事はどのくらい認知症予防に有効か? 世界的医学誌で報告
認知症の新薬が最近ニュースになっています。たしかに早期に使用すると、これまでの薬では得られないような効果が期待されるのですが、それでも進行を遅らせることが主な効果で、認知症自体が治る、というわけではありません。認知症は予防が第一、と...
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介護うつのサインとは? 防ぐための具体的なリフレッシュ法
認知症の方を介護するご家族によくみられるのが「介護うつ」です。介護による疲れやストレスから、不眠、食欲低下、希死念慮といったうつ症状が引き起こされるのが特徴です。厚労省の調査によると、在宅介護者の4人に1人が介護うつの状態とされ、要...
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「胃薬」が認知症のリスクになる? 神経医学の専門誌で報告
いくつかの「薬」は認知症のリスクになることが知られています。代表的なものは、抗コリン剤といって、自律神経の働きを弱める作用の薬です。また、睡眠薬や安定剤も、その使い過ぎが認知症のリスクになる可能性があります。 こうした薬はそ...
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悪玉コレステロールが高い人は認知症になりやすくなる…更年期の女性は要注意
LDL(悪玉)コレステロール値が高い人は将来の認知症リスクが高い──。こんな筑波大の研究報告(2021年)がある。健診でLDLが高いと指摘されている人はもちろん、とくに女性は更年期にLDLの値が上昇しやすいので注意が必要だ。愛知医科...
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アルツハイマー病に対し現時点で使われている薬は2種類ある
先日から本欄で取り上げている新薬「レカネマブ」。この薬をはじめ、近年治験が行われている抗体医薬は、アルツハイマー病の原因物質、アミロイドβを除去する薬です。抗体医薬とは、細胞表面の目印となる抗原をピンポイントで狙い撃ちする薬のことを...
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認知症予防に運動は有効なのか? 気を付けるべきポイント
認知症予防には「運動」が有効だと耳にしたことはありませんか? 1960年代から認知症に関する研究を行っている久山町研究によると、運動習慣がない人に比べて週1回以上の運動を行っている人は、アルツハイマー型認知症の発症リスクが40%低い...
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「顔筋トレ」で脳を活性! 表情筋研究家の間々田佳子さん考案
脳は使っていくことで、神経細胞同士のネットワークが増え、脳の老化を遅らせる。そのためにはやり慣れていないことに挑戦するといい。日常的にできる方法として「間々田式顔筋トレ」を取り入れてはどうか? 表情筋研究家として注目される間々田佳子...
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新薬レカネマブは誰もが使えるわけではない…早期アルツハイマー病患者が対象
アルツハイマー病の新薬「レカネマブ」の承認が決まりました。 先週、本欄でお伝えした通り、レカネマブは、アルツハイマー病の原因物質であるアミロイドβを除去する抗体医薬です。これまでは、約10カ月ほどで効果がなくなる薬しかなかっ...
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認知症になりやすい人の特徴は? 当てはまったら何をすべきか
日本が世界一の認知症大国であるのはご存じでしょうか。OECD(経済協力開発機構)が主要38カ国を対象に行った調査によると、認知症有病率の平均が1.57%なのに対して日本は2.67%で最も高いと報告されています。 日本の平均寿...
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アミロイドβの次はタウタンパク質を除去する薬の開発【アルツハイマー病治療最前線】
先週からお届けしているアルツハイマー病治療の最前線。日本認知症学会理事長で東大大学院医学系研究科神経病理学分野の岩坪威教授に話を聞いた。 【8月21日に承認が了承された「レカネマブ」はどんな薬?】 アルツハイマーの原因...
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アルツハイマー病治療最前線 発症前からの薬投与で認知機能低下を抑える
アルツハイマー病の原因物質アミロイドβをより早い段階で除去し、認知機能低下を遅らせる。それを目的に、現在行われているのが「プレクリニカル期」での薬の投与だ。前々回、前回に続き、日本認知症学会理事長で東大大学院医学系研究科神経病理学分...
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アルツハイマー病の新薬は認知機能低下を7カ月半遅らせる
先週21日、アルツハイマー病の新薬「レカネマブ」の承認が、厚生労働省の専門部会で了承されました。厚労相が正式承認すれば、アルツハイマー病の原因物質を脳から取り除く初めての薬となります。 アルツハイマー病が初めて報告されたのは...
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認知症の親の担当ケアマネと相性が悪い…変更できるのか
要介護認定を受けて担当ケアマネジャーが決まったものの、担当者と合わない──。認知症の親を介護するご家族からそんな相談をよく受けます。 ケアマネジャーとは、介護を必要とする方が適切な介護保険サービスを受けられるようケアプラン(...
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実用化が近づくアルツハイマー病新薬「レカネマブ」さらなる最新ポイント
アルツハイマー病の新薬、レカネマブが厚労省の専門家部会で承認された。治療現場で使われるようになるのも間もなくだ。日本認知症学会理事長で東大大学院医学系研究科神経病理学分野の岩坪威教授(写真)にアルツハイマー病治療薬について話を聞いた...
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承認されたアルツハイマー病の新薬「レカネマブ」ってどんな薬?
認知症で最も多くを占めるのがアルツハイマー病だ。厚労省は21日、薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会を開き、世界で注目されているアルツハイマー病治療の新薬の承認を決定した。日本認知症学会理事長で東大大学院医学系研究科神経病理学分野の岩...
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母親の死後、血糖コントロールが悪くなった父親をなんとかしたい
「父親は78歳。糖尿病で、30年近く薬を飲んでいます。母親が生きていたときは血糖コントロールが良かったんですが、半年前に母親が亡くなって以来、レトルト食品やスーパーの総菜が増えて、血糖コントロールも悪くなってしまいました」 た...
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認知症の「妄想」で起こる近隣トラブル…具体的な対処法は?
認知症に伴って生じる症状のひとつに「妄想」があります。妄想にはいくつか種類があり、よく知られているのが「物盗られ妄想」です。この場合は「財布を盗まれた」などと真っ先に家族を疑うので、家庭内の問題でとどまります。しかし、「被害妄想」や...
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就職して激太り。検診で指導を受けても聞き流していたが…
現在55歳のHさんは、学生時代は体育会系に属し、いくら食べても太ることがなかったそうです。 ところが就職後、仕事が忙しくて運動する時間がほとんどなくなりました。一方で、営業部に属し、仕事で飲んだり食べたりする機会が増えました...