認知症
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認知症で「脳」が影響を受ける部分はほんの一部…95%は正常
認知症になっても、ご家族も含めて、人生は終わりじゃありません。この連載でも繰り返し述べていることですが、とても大切なことなので、何度でも言います。「認知症で何もかもわからなくなるなんて、不幸だ。人生終わった」というのは、大きな誤解で...
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ペットを飼うと認知症の予防になるのは本当?その理由とは
アニマルセラピーは、動物と触れ合うことによってストレスの緩和や精神的、身体的な活動の機能向上が促され、笑顔などの表情の変化や発話回数の増加につながるといわれています。そのため、認知症予防への効果を期待し、高齢者施設で取り入れられるケ...
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難聴が高度なら障害者手帳の取得で片耳分の自己負担額は1割に
補聴器は消費税がかからない非課税品であることをご存じでしょうか? 厚労省が推進する政策の中で「身体障害者用物品の非課税扱いについて」という項目があります。その中で、義肢、義眼、車椅子、視覚障害者安全つえ、視覚障害者用ワードプ...
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「疲れたから」と部屋にこもりがちの老親に笑顔が戻った
脳の健康を考える時、「意・情・知」が大切だと、前回述べました。「意」は意欲、「情」は感情、「知」は知能になります。人間の精神活動の基本として、土台が「意」になり、その上に「情」、一番上に「知」が乗っています。 認知症の母親を...
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認知症初期の人はどうして「盗まれた」と訴えるのか?
認知症の症状として、脳の認知機能の低下がみられます。認知機能とは、ものごとを正しく理解し、適切に実行するための機能になります。なかでも、「記憶力」と「理解・判断力」の低下が、日常生活に大きな影響を及ぼします。それによる弊害で、もっと...
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補聴器の一般的な耐用年数は5年だが手入れ次第ではそれ以上も
「補聴器は何年くらい使えるの?」 お客さまからよく出る質問です。 私は「一般的には5年くらいといわれています」とお伝えしています。この5年という数字は、厚労省が総合支援法による補装具としての耐用年数を5年と定めていると...
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一度で三度楽しめる「旅行」は脳の健康維持にも効果的
お得に旅行ができる全国旅行支援割。これを利用して、旅行に出かけた人、出かける予定の人も多いのではないでしょうか。先着順のために売り切れになっていたけれど、再度受け付けを開始したところもあると聞きます。コロナ対策には気をつけつつ、存分...
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認知症の前段階「軽度認知障害」の決定打となる兆候は?
認知症の前段階といわれる軽度認知障害(MCI)とは、健常者から認知症患者に移行するグレーゾーンの状態です。 認知機能の低下が始まっているものの、食事やお風呂、着替えといった日常生活には問題が出ていない状態で、本人や家族も気づ...
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もっと早く補聴器を使っていたら社会生活がより快適だった
認知症の危険因子として、難聴が指摘されています。しかし認知症やうつの危険性だけでなく、聞こえづらさを放置することで、大切な時間や楽しみを得る機会を逃しているかもしれません。 というのは、補聴器の使用者への調査で、「補聴器をも...
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酒を飲む人、少し飲む人、飲まない人…認知症になりにくいのは?
コロナで静かになっていた飲食店街も、最近賑やかさを取り戻していますね。今年こそは忘年会を、と思っている人もいるのではないでしょうか。そんな気持ちに水を差すわけではないですが、アルコールと認知症について取り上げたいと思います。 ...
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「認知症が回復した」というのは脳がどんな状態にあるのか?
認知症には大きく分けて、4種類あるとされています。「アルツハイマー型認知症」を筆頭に「血管性認知症」「レビー小体型認知症」「前頭側頭型認知症」がそれに該当し、これらは不可逆的な認知症のため、一度進行してしまえば回復することはありませ...
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鍼灸では認知症にどのように対処しているのか…三焦鍼法とは?
認知症とはみなさんご存じの通り、認知機能が低下し日常生活などに支障をきたしていく疾患です。 認知症は高齢になるに従い増加し、超高齢社会の日本では約460万人、実に65歳以上の高齢者の約15%が認知症を患っているとされ、202...
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若年性アルツハイマー病は「すぐに何もかもできなくなる病気」ではない
認知症の中で最も多いアルツハイマー病は、若くても発症する場合があります。64歳以下で発症したアルツハイマー病を「若年性アルツハイマー病」と言います。 私が順天堂大学医学部付属順天堂医院で本邦初の若年性アルツハイマー病の専門外...
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認知症は「外見」にあらわれるのは本当?論文でも報告あり
認知症になると表情が乏しくなるといわれます。中期には不安やうつ状態などの行動心理症状が進行し、物事へのやる気や興味が低下し、感情の起伏が少なくなるためです。認知症になれば見た目年齢も老けてきます。2020年には認知症が「外見」に表れ...
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認知症は「食事」では予防できない? スウェーデンでの長期大規模研究の報告
認知症の増加は社会全体が取り組むべき深刻な健康問題です。今のところ進行を遅らせる薬はあっても、認知症そのものを治すような治療法は開発されていません。そうなると、重要なのは認知症の予防です。 認知症は生活習慣と関わりがあるとい...
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なりたくない病気1位「認知症」の実像 在宅看取り年間200人の名医が語る
認知症は最もなりたくない病気だという。2021年に太陽生命が実施した「最もなりたくない病気は何か」というアンケートでも、2位の「がん」(28%)を引き離し、ぶっちぎりのトップ(42%)だった。しかも、この結果は20~70代のどの世代...
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あと何年生きるか…もったいないから補聴器にお金をかけたくない
高齢のお客さまからよく「あと何年生きるか分からないし、もったいないから補聴器にお金をかけたくない」と言われます。 果たしてご自分が思う余生は2~3年なのでしょうか? 以前、79歳の男性のお客さまにご来店いただいたこと...
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睡眠不足はアルツハイマー病の原因物質を脳に蓄積させる
質の悪い睡眠は、認知症のリスクを上げることが研究で明らかになっています。 経済協力開発機構(OECD)の2021年版調査によると、日本人の平均睡眠時間は7時間22分と、加盟国30カ国のうち最下位。厚労省が今年1月に公表したデ...
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認知症の患者は身近な人から忘れてしまうのは本当なのか
認知症による物忘れには順番があります。それも、認知症の種類によって異なります。 全体の約67%を占める「アルツハイマー型認知症」であれば、まずは物忘れと呼ばれる記憶障害から、自分がいる場所や日時が分からなくなる見当識障害に移...
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認知症の予防に最適な歩数は1日1万歩弱 7.8万人を対象に解析
定期的に運動することは、健康に良い影響を与えると考えられています。 実際、1日の歩数が多い人ほど、糖尿病や心臓病の発症、がんによる死亡率が低いことを報告した研究もあります。 「歩数」は運動量を評価する指標として分かりや...
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目の前の難聴者は今「聞く」状態か、それとも「聴く」状態か
耳の不自由さについて、若い人にとっては関係のないことのように思えるかもしれません。ですがこれからの超高齢社会、耳が聞こえづらい人との接触や関わりは増えていくでしょう。 それを考えれば、現在は、聞こえになんの問題がない人にとっ...
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老親の「動こう」「楽しもう」という気持ちを尊重しサポートしよう
「祖母をディズニーランドに連れて行ってあげればよかった」 58歳の女性は、今でも悔いていると話します。 「祖母」は、30年ほど前に亡くなりました。93歳だったそうです。 祖父は早くに亡くなっており、祖母はその女性...
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製薬大手エーザイ開発中の認知症治療薬「レカネマブ」の効果は?
日本国内の認知症患者は現在約600万人といわれるが、2025年には700万人を超え、高齢者の5人に1人が認知症になると予想されている。認知症の7割を占めるアルツハイマー病の治療は早期発見と早期治療がカギとなる。 9月28日、...
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100歳でも認知症にならない人にはなにか傾向はあるのか
100歳以上の長寿者を「センテナリアン」と呼びます。慶応義塾大学の研究などによって、彼らは認知機能が高いこと、心臓血管病になりにくいこと、加齢にともなって歩行速度が落ちたり、体が弱る状態のフレイルになるのが遅いことが分かっています。...
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孫と中国を旅したいと一念発起 70代初めから中国語を勉強し始めた
長くエースとして活躍したある元プロ野球選手は60代以降も毎日、腕立て伏せ500回、腹筋と背筋を1000回などのトレーニングを続けてきたそうです。それもあってか、引退後、30年が過ぎて70歳になってからも、始球式では現役時代を思わせる...
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アルツハイマー病の新薬「症状悪化27%抑制」 実用化へ米科学者から期待と懸念が
日本のエーザイとアメリカのバイオジェン、2つの製薬会社が共同開発しているアルツハイマー新薬「レカマネブ」が、全米で大きな反響を呼んでいます。病気の進行を抑える初めての画期的な治療薬として、多くのマスメディアが取り上げています。一方で...
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認知症になりやすい血液型はあるのか? 世界中で研究が進む
脳卒中や新型コロナウイルスの重症化率など血液型と病気の関連性は多く指摘されています。認知症もまた血液型との関係を浮かび上がらせる研究が世界中で行われています。 たとえば、2014年9月10日発行の米医学誌「Neurology...
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「聞こえが悪い親に補聴器をプレゼント」がおすすめできない理由
「補聴器をプレゼントしたい」というご家族からの問い合わせが、以前よりも多く寄せられるようになりました。難聴が認知症の危険因子だという認識が広まったためだと考えています。 実際に相談に来た方から、「何度も聞き返されるから、親が次...
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「生涯健脳相談士」「生涯健脳指導士」は認知症予防のサポーター
いまは、認知症予防に努める時代。予防には、発症させない1次予防、発症を遅らせる2次予防、発症しても進行を遅らせる3次予防があります。 現段階では1次予防につながる薬がまだ登場していないので、力を注ぐべきは2次予防となる生活習...
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アルコール性認知症はどのくらいお酒を飲んでいるとリスクがあるのか
アルコール性の認知症は、大きく2つの原因が考えられます。 一つは生活習慣病などの基礎疾患がありアルコールの大量摂取が加わり脳梗塞など脳血管性の障害によって、認知機能の低下を引き起こすケースです。脳に小さな梗塞が多発し、脳細胞...