八千草薫
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(31)第6作「望郷編」では若尾文子と差し向かいで江戸川の舟下りに興じた
──6作「純情篇」以降もマドンナはその時代を代表する人気女優が出演している。6作は若尾文子、7作「奮闘篇」は榊原るみ、8作「寅次郎恋歌」は池内淳子、9作「柴又慕情」は吉永小百合、10作「寅次郎夢枕」は八千草薫。 5作までの光...
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八千草薫編(7)山田太一のドラマにハマった 女優としての“いい加減”の見せ方
「シャツの店」(1986年、NHK)でオーダーメードのシャツを作る店を営む、磯島周吉と由子の夫婦を演じた鶴田浩二と八千草薫。2人は若い頃から幾度か共演している。 「稲垣浩監督の『宮本武蔵』3部作(54~56年)で佐々木小次郎とお...
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八千草薫編(6)スポットが当たるのは妻がいなくなっておろおろする男の姿…ドラマが生まれる
「あめりか物語」(1979年、NHK)以降、八千草薫は「季節が変わる日」(82年、日本テレビ系)、「最後の航海」(83年、同)、「シャツの店」(86年、NHK)、「なつかしい春が来た」(88年、フジテレビ系)、「いちばん綺麗なとき」(...
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八千草薫編(3)山田太一が「岸辺のアルバム」に込めた戦後民主主義への問いかけ
個人を尊重する家族の在り方、暇な日常の中での妻の孤独。そんなリアルな家族を描いた「岸辺のアルバム」(1977年/TBS系)に、山田太一はどんな思いを込めたのだろうか。 「山田さんはこのドラマの企画書に『戦後民主主義は、果たして...
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これぞ女優 八千草薫さんは芸能リポーター泣かせだった?
先日、大女優の八千草薫さんが亡くなった。膵臓がんのためで、88歳だった。宝塚の娘役から映画界に進み、テレビドラマなどで活躍を続けていた。清純派の美人女優のまま、品のある、優しく穏やかなイメージで、それは年齢を経ても変わることはなかっ...
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八千草薫さん「美しさと哀しみと」で見せた底知れない怖さ
八千草薫さんが逝った。享年88。八千草さんほどの大女優になると、「昭和を代表する女優が亡くなった」と毎回のように報じられるが、彼女は平成の活躍も見事なものだったと思う。昭和に限定して語ってほしくない。 八千草さんといえば、最...
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追悼・八千草薫さん 倉本ドラマでの「演技を超えた」瞬間
「品格があり、常に初々しい」――。 このほど88歳で亡くなった名女優、八千草薫さん(本名・谷口瞳)について、数々の作品で共演してきた俳優の仲代達矢(86)はそう評している。そうしたイメージは八千草さんを映画や舞台、TVドラマを...