北上次郎のこれが面白極上本だ!
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「魔術師の視線」本多孝好著
小説巧者は、派手な道具立てを作らずにスリリングな話を紡ぎだす。たとえば本書は、楠瀬薫のもとを14歳の少女礼が訪ねてくるのが発端である。ビデオジャーナリストの薫は3年前に、超能力少女として売り出した礼…
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「ゲームセットにはまだ早い」須賀しのぶ著
いやあ、すごいぞ。最近これだけ面白い野球小説も珍しい。とにかく涙が止まらないのだ。感動丸かじりの野球小説だ。 舞台は、アマチュア野球。プロの世界にNPBと独立リーグがあるように、アマチュアの…
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「サンリオSF文庫総解説」牧眞司、大森望編
現存しない文庫のガイドブックとは素晴らしい。サンリオSF文庫は1978年に創刊されて1987年に休刊。その間刊行されたのは197冊。本書表4の惹句から引けば、「SFといえばスペースファンタジーのこと…
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「桃のひこばえ」梶よう子著
御薬園同心水上草介、との副題通り、草花の知識をいかしながら人々の悩みを解きほぐすのんびり屋の同心、水上草介を主人公とするシリーズの第2弾。 どのくらいのんびりしているかというと、誰かが冗談を…
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「ピルグリム」(1~3)テリー・ヘイズ著、山中朝晶訳
1巻の帯には「悪魔のテロ計画を阻止せよ」とあり、2巻は「伝説のスパイが追いつめる!」、3巻は「悪魔と伝説、対決の時!!」と大きな惹句が付いている。悪魔のような男がテロを計画していて、それを伝説的なス…
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「北斎と応為(上・下)」キャサリン・ゴヴィエ著 モーゲンスタン陽子訳
北斎の娘お栄の生涯をカナダ人女性作家が描く歴史小説で、なかなか読ませる。浮世絵の世界を描いた小説は近年、河治和香の「国芳一門浮世絵草紙」シリーズ5巻がまだ記憶に新しい。「侠風むすめ」「あだ惚れ」「鬼…
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「スタープレイヤー」恒川光太郎著
もしも10の願いが叶えられるとしたらどうする? ただし、抽象的だったり観念的な願いはダメ。つまり「幸せになりたい」という願いは具体性がないのでダメ。あとは物理法則の土台を変えてしまうような願いもダメ…
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「神の子」薬丸岳
振り込め詐欺のシナリオを作っていた青年がいる。彼が捕まって少年院に入るまでがプロローグ。そこを脱走するも失敗するまでが第1章。ではその後、この上下2巻本はどう展開していくのか。 その前に、主…