溝口敦の「斬り込み時評」
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詐欺犯罪のグローバル化で、危険度が増している
日本の特殊詐欺グループは朝から晩にかけ一室に閉じこもって被害者候補に電話をかけまくり、各種の詐欺をはたらく。電話をかける彼らはグループの中核といってよく、詐取額に応じて高給を支払われる。 内…
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暴力団も特殊詐欺に手を出すようになったのか
新宿・歌舞伎町の「トーヨコ」区域で住吉会系の組員が20歳の青年をリクルートし、この青年を使って埼玉県に住む80代女性の口座から約250万円を引き出させた疑いで警視庁に1月29日、逮捕された。 …
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犯罪グループ「匿流」には中と外がいる
警察庁の露木康浩長官は去年暮れ、匿名・流動型犯罪グループ(匿流)の対策を担当する都道府県警幹部らを東京都内に集め「司令塔会議」を催した。その席上、長官は「これまでの暴力団対策から匿流対策へと大きくシ…
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警察庁が乗り出したホストクラブのツケ払い規制
警察庁は19日、ホストクラブなどで女性客らがツケ(売掛金)の支払いを求められ、売春や性風俗店で働くよう強制される営業などを禁止するため、風俗営業法の改正原案をまとめた。 女性に対し、ホストや…
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闇バイトを撲滅できるか。「仮装身分捜査」と法整備
警察庁が闇バイトの取り締まりを強化するため、捜査員が架空の人物の身分証明書を使って闇バイトに応募し、犯行グループに接触して捜査できるようにする「仮装身分捜査」の導入を検討しているという。 ま…
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暴力団と特殊詐欺、昨今の闇バイトを解説する
11月19日、警視庁はフィリピンに巣くっていた犯罪集団「JPドラゴン」幹部の小山智広容疑者ら3人を逮捕した。3人は先に逮捕された「ルフィグループ」と関係があるとされ、またぞろ飽きもせず背後に山口組系…
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中田浩司組長の弘道会系組員銃撃事件は、暴力団事件なのに異例の「無罪」判決に
山健組・中田浩司組長(事件当時は神戸山口組若頭代行、その後移籍して今は六代目山口組幹部)の弘道会系組員銃撃事件の判決は10月31日、暴力団事件としては異例なことに「無罪」と出た。 神戸地検は…
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今月末に判決が…中田浩司・山健組組長の特異性
約5年前に起きた弘道会神戸連絡事務所前での弘道会組員銃撃事件で逮捕された中田浩司山健組組長(当時は神戸山口組若頭代行、その後移籍して現六代目山口組幹部)の裁判がようやく始まったが、今月31日早くも判…
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山口組の分裂抗争は近々終結するとみる
ここにきて山口組の分裂抗争は一応のけじめがついたのかもしれない。けじめをつけるのは圧倒的に優勢に立つ六代目山口組だが、同組は最低限、絆会若頭・金澤成樹容疑者が犯した弘道会直参、余嶋学組長射殺事件に返…
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竹中組長射殺犯のケチな事件での逮捕に思うこと
稼業名が後藤栄治(75歳、本名は宮本栄治)として知られる元山広組(一和会会長だった山本広の出身団体)若頭。 この後藤栄治はひょんなことから今月2日、長崎県警により名誉毀損容疑で逮捕されたが、…
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六代目山口組に「抗争終結宣言」のススメ
山口組の分裂抗争はこの8月でついに10年目に入ったが、依然として終結のメドは立っていない。 終結しようにも、当事者の神戸山口組・井上邦雄組長がたとえ一人になっても引退・解散しないと公言してい…
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儲け話はない、モテるもないと自覚せよ
香川県では今年3月末までにSNS型投資・ロマンス詐欺被害が急増し、86件、約7億6000万円の被害を確認。23年同時期の被害額と比べて約8倍に上るという。 全国的に見ても特殊詐欺の発生は著し…
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90人の詐欺グループを一網打尽にした大阪府警の鼻息
大阪府警が7月、大阪市内に拠点を置く詐欺グループを一斉摘発し、詐欺や詐欺未遂の疑いで男女90人を逮捕、約1800台のスマホやマニュアル類を押収した。 詐欺事件としては壮観といっていいほど大規…
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山口組分裂抗争終結に尽力した2人の親分の引き際
道仁会の小林哲治会長は、かつて同会から離反して別派を立てた九州誠道会(浪川政浩総裁、現・浪川会)と14人もの死者を出す激しい抗争を繰り広げたが、このほど角突き合わせた両者とも引退、ヤクザの一線から退…
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六代目山口組と絆会、特定抗争指定の今後を読む
大阪や兵庫など6府県の公安委員会は6月21日、六代目山口組(司忍組長と高山清司若頭)と絆会(織田絆誠会長)が抗争状態にあるとして、両派を「特定抗争指定暴力団」に指定した、と官報で公示した。 …
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伝説のヤクザはなぜ、一般人の心を打つのか
1件の殺人未遂と2件の殺人を犯し、現在、兵庫県警に身柄を移されている絆会若頭・金澤成樹容疑者は確実に伝説のヤクザへの道を歩み始めているようだ。 山口組の分裂抗争などを専門に扱っているユーチュ…
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六代目山口組と絆会が特定抗争指定団体になって高山若頭の大誤算
大阪や兵庫など6府県の公安委員会が近く、六代目山口組と絆会を特定抗争指定団体に指定する運びだ。「特定抗争指定団体」の要件はハッキリしないが、どうも2つの暴力団がやられたらやり返す状態、つまりやられっ…
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ETCで実刑10カ月 暴力団組長に求められる大局観
六代目山口組の若頭補佐、秋良連合会の秋良東力会長(67)が弟のETCカードを不正に使用したかどで、8日、大阪地裁で懲役10月の判決を受けた。 ETCカードはクレジットカードの一種であり、クレ…
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並の直参とは胆力が違った…六代目山口組・高山清司若頭に問われる大局観
山口組の分裂抗争は8月を越えれば10年目を迎える。暴力団史上かつてない超長期の抗争だが、いまだ決着の筋道、落としどころは見つかっていない。 両派に強力に顔が利く仲介・調停者は存在しないし、六…
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女に稼がせるヤクザも日本だけはお寒い事情
今、新宿・歌舞伎町2丁目の大久保公園辺りにたむろしているのは日本人女性だが、20年ほど前に群れをなしていたのはコロンビア人女性だった。 その周りを用もないのに取り巻いていたのはイラン人男性で…