溝口敦の「斬り込み時評」
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不正入学が「見返り」ならば国税庁長官就任も同じだろう
文部科学省の前科学技術・学術政策局長の佐野太容疑者(58)が4日、東京地検特捜部に受託収賄容疑で逮捕された。 佐野容疑者は去年5月、同省の官房長だったとき、東京医科大学の臼井正彦理事長(77…
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暴力団の錬金術だった昔の暴力 想像超える一般人の凶暴化
元自衛官のアルバイト店員が富山市の交番を刃物で襲い、警部補を殺して拳銃を奪ったあげく、近くの小学校で警備員を拳銃で殺した。 かと思うと、東海道新幹線「のぞみ」車内では、無職の22歳の男が「誰…
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細るヤクザ情報網 蛇の道の行方は蛇に聞かねばわからない
公安調査庁の元調査第2部長をつとめた菅沼光弘氏は80歳を過ぎたが、まだ新宿に事務所を設けている。去年、訪ねて話を聞いたとき、「暴力団対策法の施行以降、ヤクザは警察との接触をやめた。日本の警察はヤクザ…
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不明朗な土地取引 モリカケそっくり事件が全国に飛び火
静岡県伊東市の佃弘巳前市長(71)が土地取引を巡り、土地の売り手側から1000万円を受け取った容疑で警視庁に逮捕された。売り手側が4年前、約4800万円で取得した土地を市が3年前、約2億500万円で…
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組織トップは野放し 暴力団の殺人に適用されない司法取引
6月1日から司法取引制度が始まった。刑事事件の容疑者が他人の犯罪を明かせば、見返りに起訴を見送られたり、求刑を軽くしたりできる。 これで誰もが考えるのは、暴力団抗争で実行犯が敵側の組幹部を射…
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代替わりの直後 全盛期の22分の1になった山健組の名簿流出
かつて「山健組にあらざれば山口組にあらず」とさえはやされていた山健組が5月16日、5代目山健組へと代替わりした。それまでの井上邦雄組長は神戸山口組の組長だけに専念し、山健組の方は中田浩司若頭が新組長…
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相変わらず活況 大口の密輸事件が相次ぐ日本の覚醒剤市場
先日、覚醒剤の販売と所持で前科30犯近くの元ヤクザに出会った。今はヤクザも覚醒剤もやめて真人間だが、現役時代は商売物の覚醒剤をつまんで、彼自身がキメセク(覚醒剤を使ったセックス)にふけっていた。 …
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山口事件で思い出した NHK「教育番組」打ち上げの破廉恥話
「週刊文春」が「TOKIO山口達也に女子高生を“献上”NHKの大罪」として、NHK・Eテレを批判している。記事を読み、筆者は7、8年前、知人から聞いた話を思い出した。 あまり売れていない古参の…
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NHK「プロフェッショナル」 銀座ママ特集に抱いた違和感
NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」で「銀座高級クラブのママ」をやっていた。再放送されたから、ご覧になった方も多いだろう。見ていて、なんとも据わりの悪い違和感を感じた。ベテランの黒服に聞いても、…
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背景に公私混同も 米山新潟県知事と福田財務次官の相違点
「週刊文春」が伝えるところによると、米山隆一新潟県知事(50)は少なくとも2人の名門私立大学に通う女性(22、24)と不適切な性交渉を持ち、辞任を決めた。 見落とされがちなことだが、ここで気を…
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暴力団員が減る中…任侠山口組だけが“増えている”裏事情
警察庁は12日、昨年末時点の暴力団構成員(組員)、準構成員(以下、準構と略す)は合計3万4500人、1958(昭和33)年以降、最少になったと発表した。組員は前年比1300人減の1万6800人、準構…
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陸自イラク日報「隠蔽」は安倍政治への“忖度”であり必然
陸上自衛隊のイラク派遣時の日報は、これまでないとされてきたが、実際には存在した。だが、防衛相には報告されず、今シビリアンコントロールの危機などと批判を集めている。 森友問題では決裁文書の改ざ…
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時代錯誤の極右的同志…昭恵夫人と安倍首相は一心同体
メディアで首相夫人の安倍昭恵氏が公然と非難され始めた。中には呼び捨てのタイトルさえ目にする。やったことがやったことだから、まるで気の毒とは思わないが、ひとつ言いたいのは昭恵氏と安倍首相は同罪だという…
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任侠山口組を指定暴力団指定 ますますヤクザは潜るだろう
兵庫県公安委員会は22日、任侠山口組を暴力団対策法に基づく「指定暴力団」に指定したと官報で公示した。織田絆誠代表をトップに、勢力は1都1道2府12県に広がり、全国で23番目の指定暴力団である。 …
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安倍首相には「辞める」発言どおり退陣してもらうしかない
安倍首相は昨年2月17日の衆院予算委員会で森友学園との国有地の取引に「私や妻が関わっていたのであれば、私は総理大臣を辞める」と大見えを切った。 12日、財務省が決裁文書の書き換えを認め、国会…
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神戸山口組絡みの出来事で最近ささやかれていること
神戸山口組で微妙な事件が2件、連続発生した。 1つは7日午後8時半ごろ尼崎市内の路上で神戸山口組幹部で3代目古川組・古川恵一総裁(57)が2人組の男にバットのような物で殴られ、太ももや腕に軽…
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政治への関心を薄くさせる 安倍政権「働き方改革」の一面
かつていわれていた。国民を保守的にするには持ち家制度が一番だ、と。マンションだろうと、一戸建てだろうと、人に住まいを持たせれば意識と関心、かける時間が住まいに集中し、政治や社会への目配りが利かなくな…
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暴力団に代わり…野球くじとカジノにみる公的機関の偽善
日本野球機構は早ければ来年からプロ野球を対象とした「野球くじ」の導入を検討するという。 実施される場合はサッカーのtoto「BIG」と同じように、コンピューターが無作為に勝敗を選ぶ「非予想方…
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覚醒剤並みの価格に 様変わりした日本の危険ドラッグ市場
日本で根絶されたはずの危険ドラッグだが、1月には東京都練馬区のアパートで危険ドラッグやその原料約185キロ(36億円相当)が押収され、6人が逮捕された。また、去年11月には川崎市多摩区の一軒家で危険…
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パチンコ業界を植民地化 依存症対策という名の警察の腐朽
2月1日からパチンコの出玉の上限を約3分の2に引き下げる風営法施行規則が施行された。警察庁によるギャンブル依存症対策のひとつである。具体的には4時間で獲得できる玉の数を5万円分を下回るようにするほか…