永田町の裏を読む
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魔球的な9条加憲案も取り下げようという安倍首相の不格好
安倍晋三首相の改憲プランがすこぶる評判が悪い。 どの世論調査を引用してもいいのだが、日本テレビの1月調査では、安倍の強い改憲意欲を評価するかとの問いに、評価する=29.0%、評価しない=51…
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保守層もウンザリ 自民総裁選では地方票が安倍3選阻むか
安倍晋三首相が先週、東欧訪問中の日本人記者団との懇談で、野田聖子総務相が今秋の自民党総裁選に立候補することを歓迎するかの発言をした。 前回2015年の総裁選では、野田の立候補を阻止するために…
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安倍首相に対話路線のトランプを非難する勇気があるのか
韓国と北朝鮮が閣僚級会談を開き、平昌五輪に北が参加するなどの合意が得られたのは、大いにめでたいことで、これを後退させずに対話を通じた平和的解決につなげていく国際社会の努力が求められる。ところが、日本…
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新年の誓い “リベラル”という言葉は使わないと決めた理由
本連載もまもなく250回を迎える。年に50回として丸5年間、たゆまず書きつづってきて、近頃では新幹線の車内や地方の講演会場などでも、「ゲンダイのコラム、毎週楽しみに読んでいますから」と声を掛けられる…
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「モリ・カケ疑惑」を忘れさせる策略を許してはならない
年の瀬も押し迫ったこの時期、1つ思い出しておきたいことがある。7月末に逮捕された森友学園の籠池夫妻の勾留が丸5カ月に及び、なお保釈のメドも立たないまま来年に持ち越されていこうとしていることである。 …
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竹中平蔵が寄稿した アベノミクス「中間総括」の笑止千万
相も変わらず安倍政権の提灯持ちを続けている竹中平蔵が、16日付「ジャパン・タイムズ」に「アベノミクスの中間総括」という一文を寄せている。なぜ「中間」なのかといえば、安倍が来年9月に自民党総裁として3…
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「解散権制約」議論は自民党内に広がる“安倍包囲網”か
10日付毎日新聞第2面の「自民内『解散権制約を』/改憲論議で浮上」という記事にはいささか驚いた。周知のように、憲法には総理大臣に「解散権」があるとは一言も書いていない。第69条で内閣が不信任とされた…
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「この国の行方」のカギを握る 立憲民主による野党共闘
先週、立憲民主党の中枢幹部と懇談する機会があった。いちばん印象的だったのは、次の言葉だった。 「永田町の記者さんたちは全く分かっていなくて、朝から晩まで『バラバラになった旧民進党が早くひとつに…
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立憲民主党の支持率の高さは有権者の“スッキリ感”が理由
27日付の日本経済新聞の世論調査で、野党の中の立憲民主党の「1強」ぶりが明らかとなった。同党の支持率が11月初旬の前回調査と同じく14%を維持したのに対し、共産3%、維新と希望は2%、民進は1%、社…
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安倍政権のトランプ大統領接遇で問われる「国家の品格」
藤原正彦の著書に「国家の品格」というのがあったが、これは大切なことで、とりわけ外国の賓客をどのように接遇するかという場合には、そこが勝負どころになる。 先頃の一連の東アジア外交舞台で私が感心…
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能力も覚悟もないのに戦争を煽る安倍首相の幼稚な論理
トランプ来日に始まる一連の東アジア外交舞台を通じて明らかになったことのひとつは、北朝鮮に対して「対話」という落としどころを用意せずに圧力一本やりで突き進むと主張しているのは、安倍晋三首相ただ一人だと…
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手を握り見つめ合って称賛し合う日米首脳会談の危うさ
英語に“a good cop―bad cop strategy”という表現がある。「人情刑事とこわもて刑事の役割分担作戦」という意味で、容疑者を自白に導くには、こわもての方が怒鳴ったり机を叩いたりし…
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逃げ回る安倍首相 国会答弁恐怖症で総理大臣が務まるか
先週の本欄で、7カ月あまりも国会審議が行われないなどということが許されるのかと指摘したのが、多少は役に立ったのかもしれない。翌日のテレビ朝日「報道ステーション」が、この7カ月の空白問題を大きなパネル…
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個人的な都合で7カ月もの「国会機能停止」が許されるのか
安倍政権のやりたい放題の政局運営に、最初のうちはいちいち腹を立て批判をぶつけていたのだけれども、5年近くもそういうことを繰り返しているうちに、こちらの感覚がいつの間にか麻痺させられて、少々のことでは…
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自民圧勝報道でも「モリ・カケ」の不安に怯える安倍首相
まれに見るほどアップダウンの激しい、目の回るような選挙情勢の変転である。希望の党が彗星のごとく登場した直後には「自民、単独過半数割れか?」との観測が広がったが、その希望への民進党の解党的合流のゴタゴ…
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新党誕生でハッキリ この選挙は民権主義と国権主義の戦い
枝野幸男が立憲民主党を創建して、「リベラル派の受け皿ができてよかった!」と喜んでいる人が多い。前原誠司による民進解体・希望合流劇は、脚本がずさん、演出も下手くそで観客をシラケさせてしまったが、その思…
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民進党をブチ壊し 前原代表の政治的幼稚さは万死に値する
私は8月10日付本欄で民進党の代表選について、「前原が勝てば同党は破滅に向かうしかなく、枝野が勝つことでかろうじて蘇生への活路を開くことができるだろう」と予測した。ところが案に相違して前原が勝ってし…
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麻生副総理がまた 「武装難民」与太話が繰り返される理由
麻生太郎副総理が23日の講演で、北朝鮮有事となれば10万人単位の武装難民が船に乗って押し寄せ、新潟、山形、青森に間違いなく漂着するので、警察で対応できなければ自衛隊が防衛出動して射殺することも真剣に…
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いま必要なのは熟議であり解散総選挙のドタバタではない
安倍晋三首相がしゃにむに解散・総選挙に突き進もうとするのは、もっぱら森友学園・加計学園疑惑を突き回されることから逃れたい一心からのことだ。それは国民誰もが見抜いていて、「自分勝手なヤツだ。いい迷惑だ…
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中枢がヒビ割れを起こした安倍政権はもう長くはもたない
「安倍政権はいちばん中枢のところからヒビ割れを起こしていて、このままでは年内もつのかどうかだ。来年9月の総裁3選などとんでもない」と、自民党のベテラン秘書が言う。 中枢のヒビ割れとは、両輪とな…