新「政官業」研究
-
<第14回>現場の混乱を無視した「改正派遣法」
改正派遣法では従来の「専門26業種」という概念が撤廃された。案の定、そこでは大混乱が生じている。たとえば「案内・受付・駐車場管理」という業種は、労働者派遣法が施行された1986年から、派遣が認められ…
-
<第13回>安倍政権も大企業も…戦略持てぬ派遣労働の扱い
企業が3年を超えて派遣労働者を使う場合は雇用したものとする「みなし雇用制度」。民主党政権時代に法規制されたものだ。それが撤廃されたわけではない。が、事実上、派遣労働者を3年ごとに入れ替えれば、雇用す…
-
<第12回>「派遣法改正」手続法も無視で成立
先の参院本会議で成立した改正労働者派遣法が9月30日から施行される。法の成立から施行までわずか19日という、前代未聞の短い周知期間の法施行である。 「派遣労働者に一生、派遣で働くことを強要する…
-
<第11回>「派遣法」前代未聞の改正
9月11日、ついに労働者派遣法の改正案が成立した。これまで政府の提出した改正派遣法案は、昨年の通常国会と臨時国会で相次いで廃案になってきただけに、安倍晋三政権にとって文字通り三度目の正直、悲願の法改…
-
<第10回>橋下市長vs二階総務会長「最後の攻防」
法案の今国会審議入りが見送られ、2020年の東京五輪までの実現が絶望的となったカジノIR(統合型リゾート)構想。となると、候補地選定にも大きな影響が出る。安倍首相や菅官房長官と気脈を通じる大阪維新の…
-
<第9回>大阪のカジノ構想も風前の灯
戦後最長の延長通常国会でドサクサ紛れに法案審議を狙っていたが、ただでさえ安保法制審議で反発している創価学会婦人部をこれ以上刺激したくないというのが、自公の本音かもしれない。自民党が今国会でもIR(統…
-
<第8回>カジノに続きUSJ誘致も白紙化なら菅長官は赤っ恥
安倍政権の中枢であり沖縄振興担当大臣でもある菅義偉官房長官は8月11日から沖縄入り。移設工事を中断している間、米軍辺野古基地問題を沖縄関係者と集中審議するとしたが、もうひとつの狙いがユニバーサル・ス…
-
<第7回>仲井真知事落選で消えた沖縄カジノ計画
沖縄は、全国で2カ所から3カ所と目されてきた日本版カジノ第1号の有力候補として、ずっと名前が挙がってきたが、そこには首相官邸の後押しもあった。事実、官房長官の菅義偉と前知事の仲井真弘多との間で進めら…
-
<第6回>横浜にカジノ建設反対の企業なし
「すでに山下埠頭の再開発1期工事のメドは立っています。カジノ構想はまだ法案が通っていないから、横浜市の港湾局も表立ってIR(統合型リゾート)をここへ持ってくるとは言えませんが、西側の1~3号岸壁に立っ…
-
<第5回>横浜・山下埠頭のカジノ&横浜ドーム計画
京浜急行電鉄が統合型リゾート(IRカジノ)構想を発表したのは、昨年8月15日のこと。2020年の東京五輪招致で見送られたフジテレビの「お台場カジノ」に代わり、京急が乗り出したわけだ。 その横…
-
<第4回>菅官房長官&林市長 横浜カジノ構想で二人三脚
「国会のIR(統合型リゾート)推進法案の状況を踏まえながら、諸外国の事例や法制を調査し、課題を整理したい」 今から1年前の2014年7月18日、官房長官の菅義偉は定例の記者会見の中で、内閣官房…
-
<第3回>五輪が終わるまで東京でのカジノ建設はなくなった
「これは優先課題ではない。まず、オリンピック・パラリンピックの準備からして、やることがいっぱいありますから、国の法案が通ったら通ったで、また考えますけども、今まだ検討の俎上にものっていません、というの…
-
<第2回>フジ・お台場 カジノの候補地から本当に消えたのか
カジノ構想の生みの親はだれか。観光事業だけに、かつての運輸族議員のドン・古賀誠だともいわれるが、現在の「国際観光産業振興議員連盟」(通称IRカジノ議連)の間では、東京都知事時代の石原慎太郎だという説…
-
<第1回>安保法制騒ぎの裏で「カジノ法案」こっそり成立へ
アベノミクスの「3本の矢」のうち、数少ない成長戦略と前評判の高かったカジノ構想。目下、IRカジノ推進基本法(特定複合観光施設区域整備推進法)案が国会に提出されているが、安保法案や労働法制の陰に隠れ、…