観ずに死ねるか
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お葬式(1984年 伊丹十三監督)
東京の大病院での定期健診で問題ないと言われ、日本酒でうなぎに舌鼓を打つ隠居男の真吉(奥村公延)。「いい気分だ。120歳まで生きて、若い女とまぐわうんじゃ」と悦に入った夜半、心臓発作に見舞われ、ポック…
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ミシシッピー・バーニング(1988年 アラン・パーカー監督)
1964年6月、公民権運動さなかの米ミシシッピー州ネショバ郡でユダヤ系学生2人と黒人学生1人が惨殺された。本作はこの事件を題材にしている。 現地に派遣されたFBI捜査官は大卒のウォード(ウィ…
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山本五十六(2011年 成島出監督)
真珠湾攻撃を指揮した山本五十六(役所広司)の海軍省次官時代からブーゲンビル島での戦死までを描いた作品。同名作品が1968年に三船敏郎主演で公開されていて、どちらも原作は半藤一利氏だが、本作はCG技術…
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ダニエラという女(2005年 ベルトラン・ブリエ監督)
今秋公開の映画「007 スペクター」での史上最年長のボンドガールが話題のモニカ・ベルッチ(50=写真・AP)。「イタリアの宝石」と呼ばれる彼女が娼婦を演じた官能ロマンであり、大人のメルヘンでもある。…
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帝銀事件 死刑囚(1964年 熊井啓監督)
国家権力のおぞましさを思い知らされる映画だ。帝銀事件は1948年1月26日、GHQ占領下の東京の帝国銀行椎名町支店で起きた毒殺事件。ひとりの男が集団赤痢の予防薬と称して行員16人に青酸化合液を飲ませ…
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仁義なき戦い(1973年 深作欣二監督)
A薬にB薬を混ぜるとC薬ができ、これをA薬に入れるとD薬が生まれて沸騰。B薬を加えると大爆発を起こした――。「仁義なき戦い」は人間が織りなす化学変化の物語だ。 敗戦直後の広島で復員兵の広能(…
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遊星からの物体X(1982年 ジョン・カーペンター監督)
じわりじわりと迫ってくる作品だ。米国の南極観測基地に殺人エイリアンが侵入し、隊員をパニックに陥れるストーリー。 冒頭から「何が起きたのか?」と観客を引き込む。大氷原を走るシベリアンハスキー犬…
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おくりびと(2008年 滝田洋二監督)
第32回日本アカデミー賞の作品賞など10部門を受賞。第32回モントリオール世界映画祭グランプリなど数々の映画賞に輝き、第81回アカデミー賞外国語映画賞まで獲得した。日本映画史の大事件といえる作品だ。…
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ランボー(1982年 テッド・コッチェフ監督)
仁侠映画と水戸黄門を合体させた作品だ。米国の田舎町を訪ねたランボー(シルベスター・スタローン)が保安官ティーズル(ブライアン・デネヒー)の横暴で逮捕される。ランボーは乱暴を受けて我慢を重ねるが、ベト…
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椿三十郎(1962年 黒沢明監督)
「用心棒」(1961年)に次ぐ“三十郎もの”の続編。ラストの大流血は映画史に残る迫力だ。次席家老らの悪事を暴こうとする若侍9人が、椿三十郎と名乗る浪人(三船敏郎)の協力で監禁された城代家老を救出する物…
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2001年宇宙の旅(1968年 S・キューブリック監督)
人は理解不可能なものにのめりこむと痛感させられるヒット作だ。 近未来の月でモノリス(石板)が発見され、木星に向かって信号を発していることが分かる。その正体を探るためにボーマン船長らがディスカ…
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チャイナタウン(1975年 ロマン・ポランスキー監督)
日本公開から今年で40年。何度見てもやるせない気分にさせられる作品だ。 1930年代のロサンゼルス。私立探偵ギテス(ジャック・ニコルソン)は水源電力局部長モウレーの妻に夫の浮気調査を依頼され…