セ監督考「外野手出身に知将なし」 由伸・金本は大丈夫か
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上田阪急元監督が教えてくれた長嶋クリーンベースボールの甘さ
来季のセ・リーグは、6人の監督全員が40代になった。一番若いのが、巨人の高橋由伸。40歳6カ月での監督就任となった。 思い出すのは、同じ巨人監督の長嶋茂雄。38歳9カ月で監督になり、“クリー…
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松井秀喜はなぜ巨人の監督にならないのか
松井秀喜を外野手にしたのは、巨人監督の長嶋茂雄である。星稜高校時代は三塁手だった。 口説き文句が、いかにも長嶋らしい。 「ジョー・ディマジオ(ヤンキース)になれ!」 ディマジオ…
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ヤンキース名将の「プラトンシステム」
ケーシー・ステンゲルは外野手出身監督らしからぬ知性にあふれていた。1949年からヤンキースをワールドシリーズ5連覇に導いたのは、「プラトンシステム」(日本では「ツープラトンシステム」)だった。 …
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唯一の複数回日本一 秋山幸二は人を育てた
日本シリーズを制した外野手出身監督は、若松勉(ヤクルト)、西村徳文(ロッテ)、秋山幸二(ソフトバンク)と3人いるが、複数回日本一になったのは秋山だけだ。 すでに記したように、若松の成功のキー…
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プロ野球史上最大の下克上
2010年、ロッテの監督に就任した西村徳文は、千葉マリンスタジアムの監督室に、キャプテンの西岡剛、選手会長のサブロー、ベテランの井口資仁を呼び、熱っぽく訴えた。 「何かあったら、いつでもここに…
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歴史を変えた若松勉 二軍監督を経験して我慢を覚えた
外野手出身監督は日本一になれないというジンクスを、最初に打ち破ったのが若松勉(ヤクルト)である。日本シリーズが始まって52回目の2001年のことだった。 それまで、日本シリーズに登場した外野…
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<第5回>「監督は敗者の職業だ」と言い切った最後の4割打者
レッドソックスの外野手、テッド・ウィリアムズは、23歳だった1941年、打率4割6厘を記録。以後、誰も4割の壁を打ち破れず、“最後の4割打者”と呼ばれ、今日に至っている。 首位打者を6回、本…
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<第4回>山本浩二のトンデモ采配に森祗晶はほくそ笑んだ
1991年10月26日、広島の川口和久は、西武球場に向かうバスの中で、先発予定の川端順に耳元で囁かれた。 「腹の調子が悪いんだ」 広島が西武に3勝2敗と王手をかけ、迎えた日本シリーズ第…
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<第3回>91年日本シリーズで露呈した捕手出身監督との大差
1991年の日本シリーズは、典型的な外野手人間と捕手人間の監督対決になった。 前者は広島カープの山本浩二、後者は西武ライオンズの森祇晶である。 第1戦、西武は石毛宏典の満塁ホームラン…
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<第2回>日本一6度の名将・森祇晶が力説 「捕手と外野手の視野の違い」
巨人V9後の42年間(1974~2015年)、日本シリーズを制した監督をポジション別に整理し、日本一が多い順に並べると、こうなる。 ①捕手 13回 ②二遊間 10回(古葉竹識《広島》のように…
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<第1回>ヤクルトを率いた若松勉が日本一になるまで52年の歳月を要した
来季のセ・リーグは、監督の采配が随所に決め手を欠き、今年以上のダンゴレースになるかもしれない。 なにしろ、真中満(ヤクルト=44)、緒方孝市(広島=46)に加え、高橋由伸(巨人=40)、金本…