企業深層研究
-
カシオ計算機(上)年齢逆転人事が話題…初の“サラリーマン社長”増田裕一氏の実力は
カシオ計算機の時計ブランド「Gショック」は、今年、発売40周年を迎えた。日本にはセイコー、シチズンの2大時計メーカーがありカシオははるかに後発だが、それでもGショックブランドは、世界で一定の地位と評…
-
サッポロHD(下)物言う株主は自己資本利益率の低さを問題視
サッポロホールディングス(HD)は2022年11月に26年を最終年度とする中期経営計画を策定した。新中計を巡っては、シンガポールに拠点を置く投資ファンド、3Dインベストメント・パートナーズ(以下3D…
-
サッポロHD(上)若者のビール離れに既存ブランドの強化で対応
2023年10月から酒税が改正された。それに合わせて、ビール大手各社が対応策を打ち出した。今回のビール税の下げは、26年に予定される次の改正と合わせ3段階で予定される税制改正の一環だ。 ビー…
-
オープンハウスグループ(下)創業社長の荒井正昭は規格外の行動力
オープンハウスグループ(東証プライム上場)の創業社長・荒井正昭(57)はすこぶる気前がいい。 今年2月、東京ヤクルトスワローズのトップスポンサーとして、村上宗隆選手に対し2022年シーズンの…
-
オープンハウスグループ(上)“黒い交際”の三栄建築設計を買収、三井住友銀がTOBの橋渡し役に…
オープンハウスグループ(以下オープンハウス=荒井正昭社長、東証プライム)は、戸建て住宅の三栄建築設計(千葉理恵社長、東証プライム)を買収し、完全子会社にした。 8月17日から9月28日までT…
-
ツルハHD(下)イオンは再々編にどこまで踏み込むのか…考えられる2つのシナリオ
ドラッグストア業界は、訪日観光客の爆買いがなくなったこと、薬剤師が不足していること、コロナ禍で食品スーパーとの競合が激化したことによって、成長が鈍化してきた。だが、株式市場では脱コロナの流れに乗って…
-
ツルハHD(上)株主総会で激突! 物言う株主が仕掛けたドラッグストアの再々編
ドラッグストア業界に再々編の機運が高まっている。業界2位のツルハホールディングス(HD)は8月10日、北海道札幌市で定時株主総会を開き、取締役7人の選任を含む会社提案が可決された。香港の投資ファンド…
-
ビジョナリーHD(下)筆頭株主の交代で「プロ経営者」星崎尚彦氏が失脚の顛末
メガネスーパーは1973年、田中八郎が神奈川県小田原市で創業した眼鏡販売店が発祥だ。多店舗展開を進め、2004年にジャスダック市場に上場。最盛期の07年には540店舗、380億円の年間売り上げをあげ…
-
ビジョナリーHD(上)の凄まじい権力闘争…前社長の刑事告訴に発展した異常事態
東証スタンダード上場で眼鏡チェーン店「メガネスーパー」を運営するビジョナリーホールディングス(以下VH)は、上場廃止となる危機を寸前で回避した。 2023年4月期決算を7月31日までに提出し…
-
日本風力開発(下)「クリーンエネルギーの旗手」から転落で身売りしかないのか
洋上風力発電は再生可能エネルギーの主力電源のエースとして期待されていた。その主役の1社が日本風力開発だった。 社長だった塚脇正幸は1959年7月、京都府生まれ。京都大学を卒業し、三井物産に入…
-
日本風力開発(上)受託収賄容疑で逮捕された秋本真利議員との蜜月関係
政府が進める洋上風力発電事業を巡る汚職事件で、東京地検特捜部は9月7日、元外務政務官の秋本真利衆院議員(48、自民党を離党)を受託収賄容疑で逮捕した。事業への参入を目指す風力発電会社の日本風力開発(…
-
イトーヨーカ堂(下)ヨークベニマルを全国屈指の優良会社に育てた大高善興会長の手腕
セブン&アイ・ホールディングスのスーパーマーケット事業は、総合スーパーのイトーヨーカ堂と食品スーパーのヨークベニマル(福島県郡山市)の2本柱である。ヨーカ堂の業績が低迷する中、ベニマルは好調だ。 …
-
イトーヨーカ堂(上)食品スーパーのヨークと合併 コスト削減をテコに黒字転換へ
イトーヨーカ堂の親会社、セブン&アイ・ホールディングスの2023年3~5月期連結決算は、営業利益が前年同期比19.9%減の819億円だった。歴史的に高水準だったガソリン価格の下落を受け、ガソリンスタ…
-
第一生命ホールディングス(下)二頭体制でガバナンスを強化 顧客第一主義の原点に返る
第一生命グループは4月1日に社長交代を行った。第一生命グループは、持ち株会社の第一生命ホールディングス(以下HD)の下に、事業会社としての第一生命やネオファースト生命などがぶら下がる形を取っている。…
-
第一生命ホールディングス(上)“日本初の相互会社”を襲ったコロナ禍と不祥事の3年間
日本の大手生命保険会社の多くは、相互会社という独自の形態を取っている。 その第1号は第一生命で、1902年に日本初の相互会社として設立された。さらに敗戦後の47年、日本生命や明治生命(現・明…
-
空港施設(下)国交省OBの人事介入で大騒動に…まさに死屍累々
「国交省元次官、『OBを社長に要求』、空港関連会社の人事に介入か」 この報道を皮切りに、政官財を揺るがす大騒動に発展した。 国土交通省の元事務次官が2022年12月、空港施設の首脳に、…
-
空港施設(上)株主総会で大波乱…JALが自社出身の社長を“解任”した裏事情
国土交通省の元事務次官による人事介入が今春発覚した空港施設の株主総会が6月29日にあり、まさかの波乱が起きた。経営側が提案した取締役候補9人のうち、日本航空(JAL)出身の乗田俊明社長(65)の再任…
-
クレディセゾン(下)林野宏会長と“積立王子”こと中野晴啓セゾン投信会長が路線対立
クレディセゾンでは、もう一つ向き合わなければならない大きな問題がある。グループの資産運用会社、セゾン投信を立ち上げた中野晴啓会長CEO(59)が6月28日の株主総会で退任した。親会社のクレディセゾン…
-
クレディセゾン(上)スルガ銀行との資本提携に株主から批判相次ぐ
スルガ銀行との資本業務提携を5月に発表したクレジットカード大手のクレディセゾンが、6月21日に都内で株主総会を開いた。出席した株主によると、同社の水野克己社長COO(54)はスルガ銀行との提携に関し…
-
近鉄GHD(下)21年3月期の赤字から一転、関西の大手鉄道トップへ 国際物流会社を完全子会社化
近鉄グループホールディングス(GHD)は“ドン”と呼ばれる小林哲也会長が、相談役に退くと表明していた人事案を撤回し、続投したことで注目度が上がった。 小林氏は1943年11月、大阪府生まれの…