山内泰幸が語る「カープ戦士」の正体
-
山内泰幸の巻 突然の「1位指名」に何より自分が驚いた
「僕ばかり肉を食べていいんですか?」 「俺は大丈夫だから、どんどん食え」 私がカープに入団して間もないころ、担当スカウトの渡辺秀武さんと焼き肉屋で食事をしていると、渡辺さんは肉には箸をつ…
-
「行かせてください!」 前田健太が口にしたWBCへの熱意
カープの優勝を語る上で、今季からドジャースでプレーする前田健太(28)の存在を外すわけにはいきません。 PL学園高から2006年の高校生ドラフト1巡目で入団。10、15年に沢村賞を獲得するな…
-
“メジャー級捕手”の声も 石原慶幸が操るミットは変幻自在
今季15勝を挙げている助っ人のジョンソンが石原慶幸(37)について、こう言っていました。 「イシはメジャー級の捕手。打者の特徴を見てリードしてくれるし、彼のサイン通り投げていれば、大丈夫。アメ…
-
大瀬良大地を“津田プレート”の前に立たせ14回連呼させた
「直球勝負! 笑顔と闘志を忘れないために!」 14年夏の蒸し暑い夜のことです。試合後の球場内に、新人だった大瀬良大地(25)の大きな声が響き渡りました。 当時、一軍投手コーチだった私は…
-
中崎翔太 「おかめ」が「コワモテ」に変貌した一大転機
抑えとして大活躍している中崎翔太(24)が日南学園高から2010年のドラフト6位で入団し、最初につけられたニックネームは「おかめ」でした。 三軍で体力強化をすることから中崎のプロ生活はスター…
-
<第8回>チャンスで凡退すると誠也は殺気立った目をしてる
鈴木誠也(22)が一軍で出始めて間もない14年のことです。 当時、私は一軍投手コーチで、ベンチではプロ2年目の誠也がいつも隣に座っていました。ある日の試合前、下を向いたときにふと誠也のスパイ…
-
<第7回>驚異の大食感 丸佳浩のパワー源は“白メシ”にあり
「ようそれで、ケガせんねぇ」 丸佳浩(27)がしゃがんだ姿を見て、足首の硬さに思わずビックリしました。 中腰になるとかかとが地面につかず、かかとをつけようとするとほぼ立った姿勢になりま…
-
<第5回>当時の野村監督が驚愕 菊池涼介の吸収力と柔軟性
「これをやれといったら、次の日にはもうできる」 菊池涼介(26)が新人だった2013年のキャンプでのことです。当時の監督だった野村謙二郎さんがコーチミーティングでこう言って、驚いていたことを思…
-
<第5回>野村祐輔の躍動はマウンドでのちょっとした余裕
「①しっかり1年間の疲れをとり、体をケアしよう」 「②1年目に満足することなく、新しいモノを取り入れていこう」 野村祐輔が1年目を終えた12年オフ、投手コーチだった私は、2つのことを伝え…
-
<第3回>復帰キャンプ長時間ノックに新井貴浩の覚悟を見た
「初心に帰って、ゼロから鍛え直します」 15年のキャンプでこう話した新井貴浩からは、すがすがしさを感じました。 08年にカープから阪神にFA移籍した新井は、自ら自由契約の道を選んでカー…
-
<第3回>クロは「この新幹線、脱線しないですかね」と呟いた
あの日は、朝から激しい雨が降っていました。空は灰色というか鈍色です。 97年8月、私とクロ(黒田博樹)は名古屋から帰広するため、新幹線に乗り込みました。 新人だったクロはローテ投手と…
-
<第2回>「調子は?」に黒田博樹は「しんどい」とポツリ
「食欲は全然落ちないですね」 クロ(黒田博樹)が笑みを浮かべてこう言いました。 昨年の12月、クロと二軍監督を務める水本勝己さんと3人で、イノシシのしゃぶしゃぶを食べに行きました。広島…
-
<第1回>緒方孝市監督が吐露した“追う側”のつらさ
「ダッシュで競走させていただけませんか?」 20年ほど前のことです。現役でプレーしていた私は無謀にも、3度の盗塁王を獲得した緒方孝市さんに短距離走を挑みました。 私が95年にカープに入…