日本スポーツ“殺人指導”の実態
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被害者たちの勇気ある活動により少しずつ変わりつつある
連載中、こんな情報も寄せられた。救急措置を怠り、熱中症で部員を死亡させた体育大出身の女性顧問は謹慎処分を受け、その期間中に出産。なんら法的な裁きを受けることなく、顧問に復帰したという。 こん…
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組体操練習中に頭部と背中を強打 担任教諭に放置されたA君は車いす生活に
これまた驚愕に値するデータだ。独立行政法人・日本スポーツ振興センターによると、組体操で医療機関を受診した児童・生徒は2011年度以降、5年連続で8000件を超えているのだ。ケガをした割合を見ると“タ…
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桜宮高男子バスケ部員の自殺、女子柔道日本代表の暴力事件 まったく教訓になっていない
大阪・桜宮高の男子バスケットボール部員が顧問の体罰を受け自殺したのは、2012年師走だった。翌年2月、当時の下村博文文科相は、前年発覚した柔道女子日本代表チームにおける暴力問題を受けて、「日本スポー…
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うなり声をあげ倒れた基幹君 2時間放置され4日目に逝った
もみ消された「東北学院中学校バスケットボール部熱中症死亡事故」。その真相は? 杜の都の仙台を訪ねた――。 03年の夏、立花貴広・裕美さん夫妻は長男・基幹君を亡くした。練習中に熱中症で倒れ、1…
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ぜんそく持ちで初心者の首を絞めて殺した柔道3段の顧問は「職務上の過失」で終わった
「息子さんの頭蓋骨を外したら、シャワーのように血が噴き出した……」 09年7月29日だ。病院に駆け込んだ際、母の弘美さんは医師の言葉に、愕然とした。息子・康嗣君の頭は包帯が巻かれ、心臓だけが動…
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執拗な暴行で剣太君を死に追い込んだ剣道部顧問を守る法律に両親は果敢に挑んだ
国家賠償法は、公務員は不法行為責任を負うことなく、損害の責任は自治体などが負うと定めている。つまり、部活で生徒を死なせても、その責任は顧問にはないという。だが、この“壁”を壊そうと、果敢に裁判に挑む…
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プロ野球選手が夢だった恭平君 なぜ体罰を受けずに命を絶った
2011年6月9日、愛知県立工業高校2年の野球部員、山田恭平君は自ら死を選んだ。廃車置き場の廃車の運転席で、持参した練炭に火をつけて……。 刈谷市在住の母・山田優美子さんを訪ねると、まずは6…
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熱中症で倒れた健斗君はラグビー部顧問から水も与えられず「演技は通用せんで」と放置され息を引きとった
驚くべきデータがある。独立行政法人・日本スポーツ振興センターの学校事故事例検索データベースによると、死亡事例はこの10年間で1230件。そのうち部活などスポーツ活動で死亡見舞金が支給された事例は、実…
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熱中症で転倒し頭を強打した部員を放置した顧問は“口封じ”
「戒名はいただかずに草野恵のままです。兄たちが『天国で会ったとき、すぐにメグだとわかるように』とね……」 日当たりのよい仏間には柔らかな日が差し込んでいる。草野とも子さんは長女・恵さんの遺影を…
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元柔道五輪代表候補の顧問は次々技をかけA君は障がい者に
スポーツ先進国・日本だが、中学・高校の部活では事故や事件が多発、死亡事例も相次いでいる。そんな中、20年東京五輪・パラリンピック開催に向け、安倍政権は閣議で「戦略的な選手強化で過去最高の金メダル獲得…