三枝成彰の中高年革命
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「負ける」とわかっていて突き進む戦前と変わらない日本人
日本人には昔から、負けるとわかっている戦いにあえて突き進んでいくところがある。「空気」に支配されやすいのも特徴だ。「何となく、そうしなければいけない雰囲気になってしまったから」と流されるままに流され…
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菅総理、小池知事らリーダーに「身を切る覚悟」はないのか
緊急事態宣言をさらに延長したことで、なぜ菅総理や閣僚、官僚、それに小池都知事は、自らの給与をカットしたり、ボーナスを返上するなどの宣言をしないのか? 国や都を率いるリーダー自身が国民や都民に身を切る…
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日本人を“奴隷扱い”したIOC 日本政府はなぜ抗議しないのか
東京五輪のために「犠牲を払わなければならない」としたIOCのバッハ会長と、東京が緊急事態宣言下でも開催できるかと聞かれて「もちろんイエスだ。絶対にできる」としたコーツ副会長・調整委員長の発言には怒り…
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人の生きる権利と死ぬ権利を真剣に考えるべき時がきている
先日、タクシーの運転手さんから「夜勤明けに仲間と安い飲み屋で一杯飲むのがささやかな楽しみでしたが、コロナ禍でできなくなりました」と聞いた。 「ご結婚は?」と聞くと、「まだなんです。母の面倒を見…
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コロナに翻弄されるなか…「禁断の領域」に踏み込む菅政権
新型コロナウイルスの感染拡大に翻弄される日本政府は、かつての黒船来航に右往左往した江戸幕府とそっくりだ。自主性がまったく感じられない今の官僚たちは、ちょうど幕末の役人のようである。 ワクチン…
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G7で最低 医師不足を招いた「自民党」と「医師会」の大罪
日本の新型コロナの死者は1万人を超えたが、環境さえ整っていれば救えたはずの命もあったはずだ。その人たちを救えなかった罪は、国と日本医師会にあると思う。 【写真】この記事の関連写真を見る(15枚…
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なぜ政府は昨年のうちに国民にPCR検査を行わなかったのか
東京オリンピックに参加する外国の選手やコーチに対して政府は、来日後に毎日、新型コロナウイルスのPCR検査などを実施し、行動も制限するという。それをやれるのなら、なぜ政府はもっと早く、国民に対して同じ…
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今こそ声を…まともな思考回路に戻すため選挙で民意を示す
東京都港区在住・78歳の私のところにも、まだ役所からコロナのワクチン接種について何も連絡はない。たぶんオリンピックの後だろう。私は、それでも一向にかまわない。 先日、テレビでの長嶋一茂氏の発…
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習近平はヒトラーになるのか 中国の自信はファシズムの萌芽
最近出たカナダの科学者バーツラフ・シュミル氏の著書「世界のリアルは『数字』でつかめ!」(NHK出版)が面白い。彼は「これから30年後の中国は、ここ30年の日本の停滞と似た道筋をたどるだろう」と指摘す…
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五輪開催の意義あるか 戦前同様“名誉ある撤退”ができない
コロナのワクチン接種がもうオリンピックに間に合わないことは明らかだ。私は東京都港区在住の65歳以上だが、接種できるのはたぶんオリンピック後だと思っている。もし私が総理で、ワクチンがなければ国民の生命…
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マスコミ視聴率稼ぎの思惑 コロナを騒ぎ立てる必要はない
先日、友人たちと遅くに食事に出かけたとき、ほとんどのお店は20時までの時短営業(現在も21時までの時短要請は続いている)で閉まっていたが、外まで行列ができているレストランがあった。それが飲食大手グロ…
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五輪演出には世界が認める芸術家を 国力は文化で測られる
国際社会での一流国家の価値は、どれだけ文化を理解し発信しているかで測られる。そのことを日本のリーダーたちが理解していた時代があった。 指揮者の小澤征爾さんは青年時代、経団連の庇護(ひご)を受…
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「結婚の自由」が認められている日本に欠けている認識
現在でも世界では、多くの子どもが自分の意思によらない結婚を強いられている。いわゆる児童婚、強制結婚である。 日本では誰でも自由に結婚ができる。だが、必ずしも世界はそうではないことを知っておく…
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国会の女性議員比率で世界166位 日本は先進国と呼べるのか
先月、森喜朗さんが「女性が多い会議は時間がかかる」などと発言して批判を浴び、五輪組織委員会の会長を辞任した。問題は彼一人にあるのだろうか? おそらく70代以上の大半の日本人男性の認識は似たり寄ったり…
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戦後最低の総理大臣に?五輪強行開催はイチかバチかの賭け
菅総理は、おそらくオリンピックを強行開催するだろう。 なぜか? 【写真】この記事の関連写真を見る(22枚) この大会が成功すれば、菅総理は世界の英雄だ。国際的な評価を得るだろう…
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学校の音楽・美術・体育は明治の「富国強兵」から始まった
音楽も体育も美術も、義務教育に取り入れられたのは明治の富国強兵政策の一環だった。これは世界でも唯一日本だけであり、そのため音楽を教えることは教員に必須となった。体育を教えるのは頑健な肉体をつくるため…
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失策続き…もはや誰も政府のいうことを信じなくなっている
政府の発表には説得力も信頼性も失われた。もはや誰も信じなくなっていると言っていいだろう。菅政権は「ちゃんと仕事をしている」と思わせたいがために、情報を操作しているのではないかと勘繰りたくなるが、随所…
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日本の組織には権力に立ち向かう気概を持つ人がいない
日本の社会には、ひと時代前の感覚を持ったおじさんたちばかりが幅を利かせる現実がある。それを多くの人が許容している限り、残念ながら状況は変わりそうにない。 日本の70~80代以上の男性の感覚は…
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政府が関わる会議には都合のいい結論が…そんなのは茶番だ
菅総理が緊急事態宣言の解除の1カ月延長を決めた。政府は今回の延長について、諮問委員会を開いて検討を行い、決定したという。 もっとも政府が関わる会議は、すべて事前に国にとって都合のいい結論が用…
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石岡瑛子さんの回顧展を見て思う「天才がいなくなった」
アートディレクター・石岡瑛子さんの回顧展を東京都現代美術館で見てきた。ご本人は2012年に亡くなられたが、作品たちは今でも凄みを帯びた美しさと強い毒気を放っている。すっかりその毒気にあてられてしまっ…