コロナ禍の高校野球 拓大紅陵の短い夏
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<5>2つの台風に新型コロナ 自然に苦しめられた3年生の受難
降りしきる雨に何度もため息が漏れた。 6月1日に活動を再開した千葉の拓大紅陵野球部。和田孝志監督(49)は「高校野球にとって、もともと夏は仕上げの時期。春先などと違ってあまり部員に厳しいこと…
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部活動が再開されると和田監督は部員95人と面談を行った
6月1日。授業が再開され、拓大紅陵野球部も3カ月ぶりに野球ができるようになった。活動が再開されると和田孝志監督(49)はまず、95人の選手全員と個々に面談を行った。 ■家庭環境の変化 「…
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<3>自粛期間の3カ月で失われた礼儀、返事、集団行動の教育
「本当はもっと教えたかったことがたくさんあった」 こう話すのは、今年3月に母校拓大紅陵野球部の非常勤コーチに就任した飯田哲也氏(52)だ。 ■理事長は高校時代の同級生 ヤクルト黄…
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<2>実家に戻った部員には具体的な練習方法も指示できず…
さあ、これから――。全国の高校球児も、そして指導者たちも、そう思っていたが、新型コロナウイルスが日本を襲った。 3月から政府が全国の小中高校に臨時休校を要請。当初は3月中の予定だったが、延期…
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<1>エースは故障を押し「いかせてください」と登板を直訴
8月8日、気温30度を超える蒸し暑い日、拓大紅陵の夏は終わった。 夏の甲子園大会が中止に。千葉県の代替大会4回戦、拓大紅陵は姉妹校の志学館に1―8のコールドで敗れた。 初回に2点を失…