73歳・交通誘導員 哀愁の日々
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「死ぬまで働かざるを得ない」がそれもまた私らしいと思う
■恥の多い人生だけど 太宰治ではないが、自分のこれまでの人生を振り返ると「恥の多い生涯でした」とぼやきたくなる。長女の大学の入学金100万円が払えず親しい編集者に恥を忍んで期限前日に金策をお願…
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5分の遅刻で「いいから帰れ!お前の顔なんか見たくない」
どんな仕事でもそうだが、時間にはルーズだが、仕事はできるという人間はいない。電話線工事である現場に行ったときのこと。すでに、作業員2人と警備員1人が先着していた。開始時間30分前なので私も遅刻という…
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不正な手口で作業量を水増しして請求する伐採業会社の男
このコラムでも、以前書いたことのあるT電力の電線樹木伐採班の仕事でのこと。その仕事の現場では、いまも忘れられない、印象的な人がいた。詳しくは書けないが、ある高所作業車班の班長Wである。彼は不正な手口…
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骨董趣味が再燃!7点100万円李朝陶磁器が贋作でも懲りない
私の趣味は骨董である。中国陶磁器や朝鮮陶磁器を蒐めて悦に入っていた時期があったが、カネがなくなり警備員になってからは、その趣味とは全く無縁になった。 ところが拙著「交通誘導員ヨレヨレ日記」が…
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30代の同僚女性に好みを聞くと「柏さんのような人」と…
私の本を読んだ50代の編集者がこんなことを言っていた。 「面白かったけど、女っ気がないね。女性警備員と浮いた話のひとつくらいなかったの?」 残念ながら私にはなかった。当たり前だろう。カ…
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チクリに逆切れ、恫喝も無数の“理解不能”な人間や出来事
まあ、好きな人もいないだろうが、私はチクリ屋が嫌いだ。 とはいえ、私は警備員生活で一度だけ同僚をチクったことがある。警備会社の上司とある用件を話した折、「ついで」にある同僚の悪口を言ってしま…
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通行者や近隣住民のクレームは決して甘く診てはいけない
交通誘導員がつねに恐れていることがある。それはクレームである。ドライバーや近隣住民のクレームは対応をひとつ間違えると大ごとになってしまうからである。こんなことがあった。 ある日、ガス工事現場…
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「そんなに早く帰りたいのかよ、早く帰れていいな」と…
警備員が抱えるストレスの多くは、人間関係が原因といっても過言ではない。前職も年齢も経験も違う同僚、また現場の職人や作業員とうまく連携を取りながら仕事をしなければならない。警備員によっては毎日現場も同…
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この10年間、競馬の軍資金欲しさに妻についた嘘は数知れず
「妻は私のことをどう思っているのだろうか」 ときどき、私はそんなことを考える。とにかく私はこの10年間、妻をだましてばかりきた。自著にも書いたが、競馬に行く軍資金欲しさに「パソコンが壊れた」「…
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幻と化した「馬連23万2140円」馬券…転落のはじまりだった
人生どこに落とし穴があるかわからない。 私が交通誘導員の仕事に就かなければならなくなった大きな理由のひとつが競馬だ。競馬をはじめたのは、かれこれ27~28年くらい前。私にはもうひとつ趣味があ…
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作業終了は午前1時! 酷寒の街でひたすら始発電車を待つ
通算およそ4年半になる警備員生活。振り返って何がつらかっただろうかと考えることがある。3つほど挙げてみよう。 1つは寒さだった。真冬の凍りつくような日に夜勤をしたことは随分ある。最初に入った…
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口うるさい作業員も…モタモタしていると「バカ野郎!」
「おいおい、どうしてそんなところで片側交互通行をしようとしてるんだよ。相手が見えねえだろう。何年、交通誘導員をやってんだよ!」 また班長が私のことを怒鳴っている。私は慣れっこになっている。しか…
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2500万円の税金滞納。以来、坂道を転がるように…
「あれ、柏さん何しているの?」 東京・池袋の現場で問いかけてきたのは顔見知りの寿司屋の親方だった。その6、7年前まで私は池袋に出版編集プロダクションの事務所を10年ほど構えていた。その寿司屋は…