伊藤さとり「シネマの出来事、シネマな人たち」
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背中で語るトム・クルーズ…「トップガン」最新作は世代を超えるか
ネット社会になり、世代間の溝が広がっている現代社会。私も含め、「あの頃はこんなだった」と言いがちでウンチクを披露したがる年配者は、“映画を早送りで見る若者”にはウザがられるに違いないのです。だって調…
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倍賞千恵子主演「PLAN 75」が描く超高齢社会 この世に“いらない人間”は存在するのか
老いるというのは、人のお荷物になってしまうということなのでしょうか? 少子高齢化が深刻化する日本において、やがて年を重ねた時、「どのように人生を終えるのが良いか?」というのは、難しい問題です。 …
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公開40周年「E.T.」「少林寺」いま再びの名画の意義…昔から変わらぬ普遍的メッセージ
2022年、公開40周年を迎える映画たちが再び注目を集めています。 一本は、ハリウッドでもジェット・リーという名で活躍し、シルヴェスター・スタローン主演・監督作『エクスペンダブルズ』(201…
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濱口竜介監督が証明する健全なワークショップの必要性、監督が俳優に教えるモノとは?
第94回アカデミー賞国際長編映画賞を受賞した濱口竜介監督。しかも4部門(作品賞・監督賞・脚色賞・国際長編映画賞)ノミネートのうち、作品賞と脚色賞に名を連ねたのは日本映画初という快挙を果たしました。 …
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「ドライブ・マイ・カー」大快挙も…アカデミー賞に見る日本の映画製作の課題
3月28日(日本時間)、2022年(第94回)アカデミー賞授賞式が行われ、『ドリームプラン』で主演男優賞を受賞したウィル・スミスが妻であるジェイダ・ピンケット・スミスの外見を揶揄し屈辱的なジョークを…
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大混戦!米アカデミー賞主演女優賞は最年少のクリステン・スチュワート推し
3月28日(日本時間)に授賞式が迫ってきた米アカデミー賞。いったいどの映画が受賞なるか、と期待が深まる中、今年、混戦を極めるのが主演女優と言われています。 しかも興味深いのは、主演女優賞に輝…
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そのジェンダー観、ホントに合ってる?「ガンパウダー・ミルクシェイク」が描く“女性解放”!
「女性らしさ」「男性らしさ」とはなんなのか? それは異性から好感を持たれる為の服装や対応などで記されることが多くあります。たとえば、女の子の物はピンクで男の子の物は青と区別されがちで、自然と「…
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「ドライブ・マイ・カー」米アカデミー賞ノミネートの“決め手”は…
先日、第94回米アカデミー賞ノミネートが発表されました。授賞式は日本時間の3月28日(月)。日本人の多くが、国際長編映画賞以外にも脚色賞、監督賞、作品賞でノミネートされた『ドライブ・マイ・カー』に注…
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Kōki,初主演ホラー「牛首村」はG区分、子供から大人まで全年齢OKなワケ
大ヒットを記録した『リング』が生み出された1998年以降、Jホラー(ジャパニーズ・ホラー)というジャンルが確立され、『リング』や『呪怨』(ビデオ版2000年、劇場版2003年)『仄暗い水の底から』(…
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志尊淳初監督作品も! 山田孝之さんら「MIRRORLIAR FILMS」が取っ払った“垣根”とは
「垣根なんてそもそもないんですよ」 そう山田孝之さんは『MIRRORLIAR FILMS Season2』完成披露試写会の控え室で私に言いました。そんな山田さんがプロデューサーとして、俳優仲間…
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日本人が「スパイダーマン」に惹かれるワケ 最新作出演のB.カンバーバッチ“浴衣ノリノリ”秘話も
2022年の幕開けは賑やかに華やかに、といきたいところに誰もが待ちわびていた『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』が1月7日から公開。この若き主人公スパイダーマンの映画も、マーベル・コミックのスー…
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ブルーリボン賞最多5部門ノミネート「ドライブ・マイ・カー」の見どころ&凄さを解説!
東京映画記者会が選ぶ、第64回ブルーリボン賞のノミネートが発表された。第74回カンヌ国際映画祭で日本映画初の脚本賞を受賞するなど4冠に輝いた「ドライブ・マイ・カー」(濱口竜介監督)が作品賞、監督賞、…
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映画界・バリアフリーへの真剣な取り組み…「クライ・マッチョ」「コーダ あいのうた」など公開続々
今年、新たに誕生した映画祭にゲストとして登壇した時のことです。「みなとシネマフェスタ」といって東京都港区で映画祭を楽しもうと生まれたイベントで、親子で一緒に、あるいは障がいのある方も安心して鑑賞でき…
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マーク・ラファロ主演「ダーク・ウォーターズ」環境汚染への関心高まりに期待!
レオナルド・ディカプリオやマット・デイモン、ホアキン・フェニックスとルーニー・マーラなど環境問題に取り組むハリウッドスターは多く存在します。特にレオナルド・ディカプリオは1998年に気候変動の暖和や…
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映画「サマーゴースト」が示す“命のあり方”の描き方…映像はセンシティブなテーマをどう扱う?
2021年、日本映画は「いじめ」や「命」に関わるテーマに目を向けている作品が多く公開されています。公開作を挙げるならば、西川美和監督の『すばらしき世界』は役所広司演じる罪を犯した男が、更生しようとす…
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映画「リスペクト」で考える日本のジェンダー平等 クイーン・オブ・ソウルが遺し訴えかけるものとは
“クイーン・オブ・ソウル”として知られ、グラミー賞20回受賞、女性初の「ロックの殿堂入り」を果たし、ローリング・ストーン誌では「歴史上もっとも偉大な100人のシンガー」第一位にも選ばれたアレサ・フラン…
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仏映画「リトル・ガール」が描くジェンダー観…製作陣が込めたメッセージとは
学校教育の一環として子供たちにも見せたい映画が11月19日に公開されます。それは男の子の身体で生まれてきた7歳の少女サシャが、学校でスカートを穿かせてもらえず、男の子からは阻害され、女の子からは「男…
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「007」ダニエル・クレイグのボンド卒業作 これまでと明らかに違うことは?
現在、公開中の『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』は、6代目ジェームズ・ボンドとなるダニエル・クレイグのボンド卒業作品としても話題を呼び、全国週末動員ランキング初登場第1位という大ヒットとなっていま…
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ジョニー・デップ主演「MINAMATA」に続き「ONODA」も 外国人が描く日本の歴史から見えるものとは?
今、一本の映画が話題になっています。主演俳優はハリウッドスター、ジョニー・デップ。彼がプロデューサーとしても参加しているその映画とは、日本の四大公害のひとつである水俣病を撮影し世界に伝えた写真家ユー…
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「レミニセンス」ヒュー・ジャックマン主演、ノーラン弟が手掛ける新記憶ムービーの見どころ
突然ですが、記憶というものは私たちに一体どのような影響を及ぼすのでしょうか。時に人はそれに囚われ思い悩み、また時にそれは夢として現れ、過去の恋人との再会まで果たさせてくれる記憶。それは哲学のみならず…