春風亭昇太・春風亭昇也 師弟で大いに語る
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「昇也は何をやっても器用にこなします。ただ、それで終わって欲しくない」
5月半ば、昇也の真打ち披露興行を見るため、浅草演芸ホールの夜席に出かけた。平日で雨天にもかかわらず、大入りである。昇也が入っていた若手落語家のユニット、成金のメンバー9人が、日替わりで出演しているこ…
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「『どうして俺をメンバーに入れないんだ』って。弟子の白鳥さんがいるのに(笑)」
昇太は新作落語と古典の二刀流を使う。新作ではSWA(創作話芸アソシエーション)というグループのリーダーである。メンバーは三遊亭白鳥、柳家喬太郎、林家彦いち。いずれ劣らぬ実力派だ。 「僕が新作を…
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大地真央からの楽屋見舞いの洋菓子は「パリから届いたの」
昇太が毎年参加している熱海五郎一座の新橋演舞場公演は、一流女優がゲスト出演するのが恒例だ。 「これまで出てくださった女優さんの中で、印象に残るのは大地真央さんですね。驚いたのは楽屋見舞いで、お…
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「お芝居の経験を落語に生かそうなんて考えてませんでしたが…」
この数年、昇太がテレビドラマ、映画、舞台に、俳優として出演する機会が増えた。 「僕の大学時代は小劇場ブームで、第三舞台とか夢の遊眠社とかを見に行くと、若者の観客で満席でした。チラシもきれいでか…
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「かみさんは妹弟子みたいなもんですよ。昇也のことを『お兄さん』て呼ばなきゃ」
昇太は、「自分が売れれば落語界はよくなる」という考えで、いい意味での個人主義者といえる。それが落語芸術協会の会長を引き受けた。 ◇ ◇ ◇ 昇太「協会員の落語家が、『おたくの会長…
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「信じられないでしょうが、小遊三師匠は凄く人望がある方なんです(笑)」
2019年、昇太は落語芸術協会の会長に就任した。その経緯を語ってもらおう。 「実は笑点の司会よりもやりたくなかったんです。当時の会長は歌丸師匠で副会長が小遊三師匠でした。読者の皆さんは信じられ…
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「笑点」司会者になって6年…「宮治君みたいな若い人が年寄りに絡む面白さ」
昇太がこの連載に登場するのは2度目で、最初は6年前であった。掲載中に「笑点」の新司会者に決まったのだ。 「もう6年たちますか。実を言うと、僕は司会者より、回答者の方が好きだったんです。自分のこ…
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昇也は師匠を見て入門「『楽しそうだね』って言われる落語家になりたい」
昇也は落語芸術協会の若手ユニット、「成金」(2019年に解散)のメンバーとしては、最後に真打ち昇進したことになる。 「今でもメンバー全員が、披露興行の宣伝をしてくれてます。浅草演芸ホールには皆…
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「笑いのコツみたいなものを心得てたので、ご飯を食べるのに苦労しないだろうと…」
昇也は1982年生まれで千葉県野田市出身。春風亭という同じ亭号の一之輔と同郷である。 「血はつながってませんが、遠縁の親戚です」 落語家同士が縁戚関係というのは珍しい。最初から落語家志…
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弟子・昇也の真打ち昇進に付き添う春風亭昇太「ひと言で言うと面倒くさい(笑)」
このたび、春風亭昇太の弟子の昇也が真打ちに昇進、5月1日から披露興行が始まった。現在は浅草演芸ホールで開催中だ。そこで、師弟そろって、大いに語ってもらった。まずは師匠から、弟子の真打ち披露について伺…