昇也は師匠を見て入門「『楽しそうだね』って言われる落語家になりたい」
昇也は落語芸術協会の若手ユニット、「成金」(2019年に解散)のメンバーとしては、最後に真打ち昇進したことになる。
「今でもメンバー全員が、披露興行の宣伝をしてくれてます。浅草演芸ホールには皆さん日替わりで出ていて、成金興行みたいで、心強いですね。とっても面白い番組になってるので、初めて寄席に来るお客さまが寄席にハマる確率が高いと、自信を持って言えます」
これがユニットの効果というものであろう。真打ちになって、これからどんな落語家を目指すつもりか。
「寄席でも落語でも、『この人を入れておけば安心だ』と思ってもらえるような存在になれればいいですね。それと、『楽しそうだね』って言われる落語家になりたい。師匠が楽しそうに生きてるのを見て、こういう芸人になりたいと思って入門したんですから」
師匠のように新作落語を演じるつもりはないのか。
「やってみたいとは思いますけど、師匠のセンスは化け物的ですから、とても同じ土俵には立てないとあきらめちゃいました。古典を自分なりに作り替えるのも、師匠みたいにはできません。ですから、師匠が演じていない、これからもやりそうにない噺を選んで、やるようにしてます(笑)。『百年目』とか『子別れ』とか。絶対やりませんから」