「自分史」書き方道場
-
自分史はやはり自分独自の文体で書きたいなら、武田百合子さんを参考に
武田百合子さんの「私の文章修業」(朝日選書)はこれから文章を書こうという人には参考になる。なぜなら、百合子さんは、偉大な素人であったからだ。小説家の武田泰淳さんの夫人である百合子さんは、文章修業と言…
-
近鉄阿波野さんと同じ空気を吸っていた88年10月19日
師範は日刊ゲンダイで連載していた阿波野秀幸さんの「細腕奮闘記」を楽しみに愛読していた。というのも、近鉄バファローズの熱狂的なファンだった時期があるからだ。近鉄の試合を見たさに寂れた感じの川崎球場に足…
-
自分の年表に何を書くのかを考える悦楽 宮内勝典著「南風」を読んで驚かされた
前回、自分史のための、自分だけの年表をつくろうと書いたが、そこに書き込む文章は起こったことをそのまま書けばいいので書きやすい。そうしているうちに、長い作品を書くための腕力が、知らず知らずのうちに身に…
-
自分史のための資料のはずが…自分が生まれる前の歴史も知りたくなってくる
今回のテーマは、「自分だけのための年表をつくる」だ。 この年表づくりは、遊びのつもりでやってみると、面白くて、しかも、いろいろな利用価値がある。 つくっている道中で、ああ、あのときこ…
-
文章を書こうと志すなら、あまたある文章読本には手を出さない方がいい
第3講まで、800字の原稿を書き続けていると、自分に合った表現方法が自然と見つかる、だから、読ませる対象を変えながら練習を繰り返そうと書いてきた。 練習していると、自分の文章をどれくらいのも…
-
自分史を書くのはなぜ原稿用紙2枚分? その積み重ねが長編の体力になる
前回、800字での自分史募集を告知した。そうしたら多くの読者から原稿用紙2枚だと何を書けばいいのかわからないと聞かれた。何かのワンシーンなのか、何年か分の凝縮なのか、入社試験の「学生時代にやったこと…
-
新人作家にいつも言うのは「書き過ぎないこと」…800字にまとめよう
第1講で、自分が何か書くとしたら、誰に向かって書くのかを決めるのが極意であると伝授した。 それさえ決まれば、おのずと素材が決まってくる。 妻に向けて書くのなら、「わびたいこと」を探す…
-
自分史が密かなブーム! まずは「誰に向かって書くのか?」を自分に問うべし
定年退職して時間ができると、自分史を書きたくなる人がいる。でも、どんなふうに書いてよいかわからない。そんな人にアドバイスする連載を頼まれた。やってやろう。 僕は別掲の通り、長く講談社で文芸の…