原発汚染水「トリチウム除去」を誰が邪魔するのか
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「稼げる研究」優先の壁に阻まれ研究休止に…マンパワーの問題解消が再開の条件
「経済的波及効果。その点を疑問視されました」 近畿大学原子力研究所の一室で、所長の山西弘城氏は肩を落とした。 超微細な穴がたくさん開いた「多孔質体」の顆粒にトリチウム水を吸着させる──…
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トリチウムの除染に成功したものの…共同研究者が明かした懸念と新たなアイデア
この先、数十年も海に放出され続ける福島第1原発のALPS処理水。中に含まれる放射性物質トリチウムを「分離・回収する装置の開発に成功」と近畿大学の研究チームが発表したのは、2018年6月のことだ。 …
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汚染された水田の除染 開発のルーツは福島第1原発事故の避難区域の復興支援
近鉄大阪線「長瀬駅」の改札口を出て歩くこと5分、S字カーブを抜けると商店街の一本道の向こうに、赤レンガの門が見えてくる。近畿大学・東大阪キャンパスのシンボル「西門」だ。巨大な門からキャンパスに入り、…
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「トリチウム水」を分離する装置 関係者の多くが期待した画期的な技術
間もなく5カ月が経つ。昨年8月、政府・東電が地元関係者との約束を反故にし、福島第1原発にたまる放射性物質トリチウムを含んだ「処理水」の海洋放出を強行。元の汚染水は今なお1日約90トンのペースで増え続…