人生100年時代の健康法
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引きこもりにも関係が? X染色体絡みの病気は隔世遺伝する
男性はX染色体を1本しか持っていないため、そこに載っているどれかの遺伝子が壊れていると、深刻な病気になることがあります。 前にお話しした血友病や、男児の筋力低下を引き起こす「デュシェンヌ型筋…
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男性より丈夫で長持ち 女性の肉体は「ハイブリッド構造」
女性の細胞では、2本あるX染色体のうち、1本が完全に休眠状態になっています。つまり、見かけ上はXX型なのですが、実際に使われているX染色体は1本だけなので、事実上のX型なのです。これが「X染色体の不…
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2本ある女性のX染色体のうち1本は機能せずに休眠状態
人間の染色体は46本。両親から23本ずつ受け継ぎます。それぞれに番号が付けられており、1番染色体、2番染色体という呼び方をします。ただし、性染色体だけは例外的に、X染色体、Y染色体と呼んでいます。性…
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男性に罹患が多い理由のひとつ Y染色体を失うとがんになる
Y染色体喪失と健康の関係が明らかになりつつあります。とくに2014年に科学雑誌ネイチャーに掲載された論文が注目されています。 スウェーデンで、男性高齢者1153人を対象に、8年以上の歳月をか…
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75歳以上は20%消失 Y染色体は加齢とともに消えていく
加齢に伴って、血液細胞(白血球やリンパ球)のY染色体が徐々になくなっていくことが知られています。これを「Y染色体喪失(消失)」といいます。 もちろん男性特有の現象です。Y染色体は男性だけのも…
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Y染色体に載っている遺伝子数はどんどん減っている
Y染色体の大きさは、X染色体の3分の1しかないのですから、載っている遺伝子の数の違いもその程度はあると思われる人も多いでしょう。 ところがそうではないのです。文献によって多少の上下があります…
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男女の病気のかかりやすさや寿命の違いは染色体の違いから?
男性は女性より病気にかかりやすく、しかも短命です。例えば、生涯がん罹患リスク(一生のうちに1回はがんにかかる確率)は男性62%、女性は47%。男性のほうが、がんにかかりやすいのです。生涯がん死亡リス…
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未来の腸活 便の細菌のDNAを調べて腸内細菌叢をつくり直す
腸内細菌をまとめて「腸内フローラ」と呼びます。腸内フローラを整える「腸活」は、いまではすっかり市民権を得ています。 まだ、「乳酸菌や発酵食品などを積極的に食べましょう」といったレベルではあり…
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がんも慢性炎症も肥満も… 鍵を握るのは「腸内細菌」
食事に対する感受性は、ゲノムが50%。しかし、残りは意外にも腸内細菌で決まっているらしいのです。 腸内細菌と聞くと、大腸菌や乳酸菌がすぐに連想されますが、実際には500~1000種類もの細菌…
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個別化栄養 遺伝子に即して食事を取ればやせられるのか?
ダイエットは永遠のテーマです。なにしろ万人に有効なダイエット方法など、いままで誰も発見できていないのです。「食べなければ痩せる」は道理かもしれませんが、それでも痩せる早さには個人差があります。まして…
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サラバ人並み 遺伝子分析で始まる個別化「医療」と「栄養」
20世紀は「普通」「人並み」「平均的」であることを良しとする時代でした。その意味で「統計の世紀」だったのです。医療や健康分野では、それがとくに重視されてきました。血圧が人並みから外れていれば、ただち…
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ストレスが溜まらないよう気楽にアンチエイジングを楽しむ
未来には、パーソナライズド・ヘルスが実現することでしょう。しかしいまはまだ研究段階です。では、体の酸化を防いでアンチエイジングを目指すには、当面どうしたらいいのでしょうか。 分かっていること…
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「統計」より患者個々の違いを重視する医療が始まっている
先ごろスタンフォード大学の研究者たちが発表した論文が、ちょっとした物議を醸しています。 109人のボランティアのゲノム(全遺伝子)と、血液や尿などのサンプルを、平均2年10カ月にわたって詳し…
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行ったり来たり…またも浮上した「卵とコレステロール問題」
「糖質制限ダイエット」がブームです。私のまわりでも、チャレンジャーが何人か現れています。テレビや雑誌の広告などを見れば、効果を信じないわけにはいきません。いまや食の大きなトレンドになりつつあると言って…
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スーパーフードに説得力はあるの? 効果確認はごくわずか
ポリフェノールなど特定の成分を強化した「デザイナーフーズ」は、まだ市場に登場していません。しかしそれを待たなくても、世間には「スーパーフード」と呼ばれる食品があふれています。 (社)日本スー…
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「尿酸値」が正常な人はポリフェノールの恩恵が少ない?
人体はポリフェノールを合成できません。そのため植物やその加工品から摂取するしかありません。しかし、野菜嫌い・果物嫌いでも健康な人は大勢います。それに必須ビタミンや必須ミネラルはあっても、「必須ポリフ…
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ゲノム編集で作られたポリフェノール入り農作物が出回る?
昨年、中国で「デザイナーベビー」が誕生したというニュースが、物議を醸しました。「ゲノム編集」と呼ばれる技術を使って、エイズウイルスに感染しないように遺伝子を書き換えた双子が生まれたというのです。 …
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赤ワインより強いと注目されるウイスキーの「抗酸化」作用
意外にも最近は若者を中心にウイスキーが人気だそうです。そのため国産の高級ウイスキー(なぜか国産だけですが)は品薄状態が続いているそうです。 健康情報に敏感な皆さんなら、ウイスキーが「エラグ酸…
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水素水の評価は…ミトコンドリアを若返らせる方法はあるか
ヒトの体は37兆個の細胞で構成されています。その細胞一つ一つに「ミトコンドリア」と呼ばれる数百から数千のエネルギー工場があります。活性酸素は主にそこでつくられます。そのため酸化の影響をもっとも受けや…
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「サバ缶」とアンチエイジングに科学的な根拠はあるのか
細胞膜の酸化は全身で起こります。「最近、体の動きが鈍くなった」と感じたときには、神経細胞だけでなく、筋肉や内臓の細胞でも酸化による劣化が始まっているかもしれません。 ところで去年、全国でサバ…