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永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

がんも慢性炎症も肥満も… 鍵を握るのは「腸内細菌」

公開日: 更新日:

 食事に対する感受性は、ゲノムが50%。しかし、残りは意外にも腸内細菌で決まっているらしいのです。

 腸内細菌と聞くと、大腸菌や乳酸菌がすぐに連想されますが、実際には500~1000種類もの細菌で成り立っています。しかもその数は膨大で、およそ100兆個といわれています。人の細胞が約37兆個ですから、その3倍近くもいるわけです。そのバランスが大切なのです。

 彼らは、我々が食べた食べ物の余りや、植物繊維など消化できないカスを餌にして暮らしていますが、その過程でさまざまな物質を排出します。それが我々の健康にとって、良くも悪くも重要な役割を担っているのです。

 たとえば、ある種の細菌は、発がん物質をつくり出します。つい先日も大阪大学と国立がん研究センターのグループが、大腸がんと腸内細菌の種類に相関が見られることを発見し、テレビや新聞で取り上げられていました。また肝臓がんも腸内細菌と深く関わっているとする研究があります。

 他の病気との関係も調べられています。腸内細菌がつくり出す酢酸や酪酸は、大腸の免疫系を調節し、慢性大腸炎を予防する働きを担っています。

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