沢田研二の音楽1980-1985
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カップリング曲『ZOKKON』の歌詞に見て取れる佐野元春の影響の断片
この時期の沢田研二のシングルは、カップリング(B面/2面)のレベルも高く、元々はA面候補だったのかもしれないと思わせる出来である。 「渚のラブレター」のカップリング「バイバイジェラシー」や、「…
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イントロと歌い出しで不思議に耳に残る9th(ナインス)音のテクニック
沢田研二と佐野元春と大沢(現=大澤)誉志幸と伊藤銀次が、もし一緒に歌ったら──。 そんな豪華な組み合わせのコーラスがごくごく簡単に聴けるのである、「おまえにチェックイン」のイントロで。 …
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大沢誉志幸という巨大な才能を世に押し出した…この曲の最大のトピックだ
「おまえにチェックイン」というシングルの、ある意味、最大のトピックは、大沢(現=大澤)誉志幸という才能を世に出したことではないか。 大沢誉志幸は当時、渡辺プロダクション所属だったので、言ってみ…
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血が騒ぎ出すアメリカンな陽性ロックンロール路線
1982年も5月になった。 余談の多い連載だが、今回はいきなり余談。「おまえにチェックイン」の発売日は5月1日なのだが、同じ日に「スローモーション」というタイトルのシングルも発売されている。…
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タイガースはアマチュア時代、スパイダースのファンクラブに入っていた
いくつか補足を。 この曲、ギターソロがいかにも唐突である。ニューウェーブ感のあるロックサウンドの中で、突然スパニッシュ風のアコースティックギターがソロを担当するのだから。 これには理…
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この曲のMVPは岸部シロー 難なくこなす超絶高音ロングトーンが凄まじい
作曲はメンバーの森本太郎で、リードボーカルは沢田研二と加橋かつみで分け合っている。 テレビなどに出たときは、センターが沢田研二ではなく加橋かつみで、沢田は加橋の右側のポジションだった。 …
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「色つき」ちゅうのが…“意識高い系”だった母親の苦言にあえて反論する
作詞は前作「十年ロマンス」に続いて阿久悠。 「この『色つき』ちゅうのが嫌やなぁ」──当時、テレビで歌っているザ・タイガースを見て、私の母親が放った印象的な一言である。私の母親は中学校の社会科の…
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メンバー5人がCMに登場する「直接的タイアップ」が最大のヒットに貢献した
今年もよろしくお願いします。 さて、ザ・タイガースのこのシングル。すでに何度か触れているが、1980年から85年における、沢田研二(「同窓会」ザ・タイガース含む)のシングルで、もっとも高い売…
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【年末特別企画】連載前半総括「レコード大賞」を発表! 作詞・作曲・編曲・歌唱…そして大賞は?
「週4日、ほぼ毎日かよ、書けるのか?」と思いながら始まったこの連載も、今年は本稿で終わり。いよいよ前半戦が終了。折り返し地点に差し掛かりました。 進んだのは、ザ・タイガースのアルバム「THE …
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何といってもボーカル「サリー」の曲のタイトルがいい
このアルバム「THE TIGERS 1982」のベストトラックを挙げるとすると、シングルカットされた「十年ロマンス」は別格として、印象度でいえば、まずはB面3曲目の「ライラ」だろう。 ただ、…
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自分たちの作るメロディーを歌うと決めた事実が、アルバムの価値を押し上げる
作詞陣の多様さ、言い換えればバラバラさも、アルバムとしての統一感を見えにくくしている。 阿久悠、橋本淳、山川啓介、加橋かつみ、糸井重里、山上路夫、近田春夫、安井かずみ、小泉長一郎、滝御夏子─…
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アルバムに3つの側面を盛り込んだ統一感のなさもご愛嬌
タイトルは、ある意味そのまんま。 表ジャケットの真ん中には1982年のザ・タイガース5人の姿。周りには溶けた氷。対して裏ジャケットには(この「同窓会」を「第2期」とすれば)60年代「第1期」…
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世界最先端にニュー・ロマンティックなサウンドが、普通にお茶の間に流れていた驚き
「麗人」という漢字2文字のタイトル。日の丸や日章旗を使った、まるで海外から見た(ヘンテコな)日本像をモチーフにしたジャケット。ウルトラヴォックスのような激しいギターのコードストローク。楽曲全体に漂うエ…
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「ピアノ」「しあわせ」「墜ちて行く」の歌詞に驚いた
沢田研二と阿久悠との関係が復活している。「同窓会」ザ・タイガース「十年ロマンス」に続いて、「麗人」の作詞も阿久悠、そして翌月リリースのザ・タイガース「色つきの女でいてくれよ」も阿久悠だ。 糸…
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この曲で注目すべきは、歌い出し直前の歪んだ音のギターだ
「作詞=阿久悠、作曲=沢田研二、編曲=後藤次利」という何とも豪華、かつ今風にいえば「多様性」な組み合わせだ。 沢田研二によるメロディーは、前年の「渚のラブレター」「ス・ト・リ・ッ・パ・ー」「十…
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ジェンダーレスの概念なき時代に演じきった「艶姿」
さあ、この連載でもっとも派手な1982年を迎えた。 この年初のシングルは、まるで年賀状のようなジャケットだ。 船長のような白い服の沢田研二が真ん中に。その後ろは、旭日旗のような赤い放…
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1982年は34歳の「中年」沢田研二がド派手に立ち回る最後の1年に
一言でいえば「1980-1985の中で、もっとも派手な1年!」。 シングルは3枚。1月の「麗人」、5月の「おまえにチェックイン」、9月に「6番目のユ・ウ・ウ・ツ」をリリース。 アルバ…
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10年の「人間」の物語は決して幻ではなかった
「十年ロマンス」は歌詞が冴えている。 70年代後半、沢田研二のシングルでヒットを量産した阿久悠が書いた歌詞は、ザ・タイガースの再結成ならぬ「同窓会」に対して沢田研二が抱えていた思いを十分に把握…
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タイトルの「十年」に込められた万感の思い
もう少し、ザ・タイガース「同窓会」への経緯を追っておく。 10年ぶりの集結については、沢田研二自身の意向が、かなり強く反映されていたようなのだ。1985年に発売された沢田研二の自著(玉村豊男…
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京都を起点に全国拡大したGSブームは、「応仁の乱」以上の騒ぎだった
「十年ロマンス」──ザ・タイガースの再結成シングルだ。ただ公式には再結成ではなく「同窓会」とされた。 ザ・タイガースとは、言うまでもなく、沢田研二が属していたバンドであり、グループサウンズ(G…