沢田研二の音楽1980-1985
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内田裕也版のまま歌ってみたら良かったのに…
先に褒めておくと、タイトルがいい。「きめてやる今夜」──かっこいいじゃないか。また売上枚数は「背中まで45分」「晴れのちBLUE BOY」を超えた。「起死回生」とまではいかないが、追い風が吹いた感じ…
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タモリが「歌う日露戦争」と評した圧巻の紅白歌合戦パフォーマンス
「WEEKLYオリコン」(オリジナルコンフィデンス)の1983年5月13日号に掲載された沢田研二のインタビューに、こういうくだりがある。 ──<──今度の衣裳のイメージは、どういう感じになるん…
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時代の最先端に立つキレッキレの才能が集まったが…
沢田研二が表紙になっている「WEEKLYオリコン」(オリジナルコンフィデンス)の1983年5月13日号に掲載されている沢田研二のインタビューから。 ──<──詞の銀色夏生さんというのは、どう…
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大村雅朗による、原始人の祭りのような編曲は前代未聞にして空前絶後
作曲は大沢(現=大澤)誉志幸。この連載で追ったように「82年沢田研二プロジェクトの新顔」だった。「新星」と言い換えてもよいだろう。 だが、前回書いたように、この曲の最大の貢献者は「83年の新…
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劇的にかっこいい!1983年には「早過ぎた1曲」にKOされた
チューリップが1976年にリリースした、ビートルズのカバーアルバムのタイトルは「すべて君たちのせいさ All Because Of You Guys」(余談ながらチューリップの財津和夫と沢田研二は2…
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ムソリーニの孫娘アレッサンドラ作詞のバラード歌唱がずぬけている
アルバムとして全体をあらためて聴き込むと、やはり企画物ということだろうか、オリジナルアルバムとは違い、食い足りなさが残るのが正直なところである。 特に、当時の時代を代表する女性たちが書いた歌…
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「翔んでる女」から「渋谷系」に補助線が引ける不思議なアルバム
まったくもって不思議なアルバムである。 全曲の作曲は沢田研二、全曲の演奏はエキゾティクス、全曲の編曲はエキゾティクスのメンバー(吉田建、柴山和彦、西平彰)。ここまでは想定の範囲内だが、作詞陣…
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湯川れい子の歌詞はザ・タイガースのメンバーやファンを強く意識している
作詞は湯川れい子。1980年にシャネルズ「ランナウェイ」、81年に松本伊代「センチメンタル・ジャーニー」、84年にアン・ルイス「六本木心中」(編曲は伊藤銀次)、85年に小林明子「恋におちて-Fall…
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テクノポップな響きは、今聴いてもかなり魅力的だ
冒頭を聴いているとC-C-Bの「Romanticが止まらない」(1985年)かと思ってしまうテクノポップな響き。そして多くの人は思うだろう──「ザ・タイガースにこんなシングルあったっけ?」 …
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陽水があの柔らかい声で一言だけ…人生屈指の威圧感が虚脱感に変わった
今回は、いきなり余談から。 前回書きかけた、2019年春の井上陽水のコンサート(東京国際フォーラム)に、ご招待されたときの話の続き。 繰り返しになるが、そもそも私なんかが招待していた…
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実にゆったりと楽そうに歌っている感じがする
シングルが発売された1983年元日時点で「背中まで45分」のバージョンは3つあった。 1つはもちろん、その日発売された、沢田研二のニューシングル。2つ目は、すでにご紹介した前年12月10日発…
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「陽水」が広くまかれた環境で発売されていたら、もっと売れたのでは?
実験的な曲、そして「特区」のような曲だと前回書いた。 ただ、フォローするわけではないものの、1983年新年早々、この井上陽水の作詞・作曲による「特区」ソングを、高1の身で初めて聴いたときには…
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新年早々に初めて聴いたとき、口をポカンと開けましておめでとうになってしまった
1983年=昭和58年が明けた。 街は映画「男はつらいよ 花も嵐も寅次郎」で盛り上がっている。この作品に、動物園のチンパンジー飼育係として働く三郎を演じたのが沢田研二、そしてマドンナは田中裕…
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「1983年の沢田研二」は一筋縄ではいかない年。冷静に迫っていきたい
連載タイトルの年代表記「1980-1985」を2つに分けると、前半が「1980-1982」、後半が「1983-1985」ということになる。 つまりここで連載が後半に入る。おそらく多くの方が予…
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ずぬけたロックンロールに艶やかな歌詞が「ジャスト フィット」
このアルバムの中で、個人的にもっともお気に入りで、何度も何度も聴いた曲、といえば「ジャスト フィット」に他ならない。「そうそう、私も」という人も多いのではないか。井上陽水バージョンでも知られ、彼のフ…
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井上陽水にしか書けない「ナンセンス・ダンディー」の世界
「意欲作」だ。「問題作」と言い換えてもいい。 「MIS CAST.」というタイトルからして意味深。このアルバム全曲の作詞・作曲を担当した井上陽水が「ミスキャスト」かどうかを問うているような感じが…
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三浦徳子の挑戦的な歌詞が30代の「ヤバい僕」を演出することに成功した
作曲=西平彰、編曲=白井良明という新作家陣に触発されたのだろうか。三浦徳子の歌詞も、かなり挑戦的なものとなっている。 歌われるのは、自分を愛してくれる女性がいるにもかかわらず「眠れない」「生…
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聴き手の度肝を抜くイントロなど、編曲・白井良明の手腕が素晴らしい
前々回書いた、この曲が聴き手に与える「どないなってんねん?」という印象は、多分に編曲家・白井良明の手腕によるところが大きい。 いきなり聴き手の度肝を抜くのがイントロである(一般的にイントロは…
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この曲の注目は作曲・西平彰が凝ったBメロの不思議な感覚
前回も述べたように、作曲は、この連載的には「4人目のエキゾティクス」=キーボーディストの西平彰。 リアルタイムの私は当然、西平彰という存在を知らない。その後、佐野元春を聴き出したのだが、当時…
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「どないなってんねん?」初めて聴いたとき、耽美退廃路線にのけ反った
「おいおい、どないなってんねん?」──白状すれば、当時、大阪の高校生にとっては、初めて聴いたときに、そう言いたくなる曲だった。 ジャケットをあらためて見つめる。何かの制服のようなコスチュームに…