「正しく怖がる感染症」岡田晴恵著
グローバル化や旅行者の増加によってリスクが高まる感染症の正しい知識を伝えるハンドブック。
感染症の予防や、拡大防止の対策は、病気を起こす微生物によってそれぞれ異なる。
まずは、昆虫が媒介する感染症について解説。蚊が媒介する感染症によって、世界では年間72万人以上が命を奪われているという。14年に国内で感染・伝播が起きたデング熱も、温暖化によって、日本でますます問題化してくることが想定される。だが、効率的な治療薬や使用できる予防ワクチンがなく、対策は蚊に刺されないようにするという状況だという。
その他、20代に激増している梅毒など、接触することでうつる感染症や母子感染で重篤化する感染症など、経路別に正しい知識を伝授。(筑摩書房 820円+税)