28時間で150回以上…トカラ列島で頻発する地震は「南海トラフ」「カルデラ噴火」の予兆か?

公開日: 更新日:

 9日午前3時8分ごろ、鹿児島県のトカラ列島近海で地震が発生。気象庁によると、震源の深さは約30キロで、マグニチュード5.0と推定される。

 不気味なのはトカラ列島近海を震源とする地震は、同日午前2時37分ごろに発生してから、約28時間後の9日午前6時30分ごろの地震までに計150回以上起こっている。

 これまでもしばしば群発地震が発生している震源域ではあるが、トカラ列島を含む南西諸島には、南海トラフに関連する、フィリピン海プレートが琉球海溝から沈み込んでいるため、巨大地震との関連が懸念されるが……。

 武蔵野学院大学特任教授の島村英紀氏(地震学)が言う。

「日本でも有数の火山密集地帯で、今回は火山性地震によるものでしょう。南海トラフ地震とは直接関係ないと考えますが、十数時間で50回以上の群発地震は異常に多い。火山活動が活発化しているので、大規模噴火のリスクはあります」

 このエリアの火山噴火による被害といえば、7300年前の鹿児島・鬼界カルデラ噴火が指摘されている。2014年には神戸大大学院理学研究科の巽好幸教授(マグマ学=当時の肩書)らの研究発表で、国内で過去12万年に起きた火山噴火の規模と頻度を分析した結果、「噴火マグニチュード7以上」の発生確率は、今後100年で1%に上るといわれていた。縄文文明を途絶えさせた噴火だ。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手

  2. 2

    早瀬ノエルに鎮西寿々歌が相次ぎダウン…FRUITS ZIPPERも迎えてしまった超多忙アイドルの“通過儀礼”

  3. 3

    2025年ドラマベスト3 「人生の時間」の使い方を問いかけるこの3作

  4. 4

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  5. 5

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  1. 6

    大炎上中の維新「国保逃れ」を猪瀬直樹議員まさかの“絶賛” 政界関係者が激怒!

  2. 7

    池松壮亮&河合優実「業界一多忙カップル」ついにゴールインへ…交際発覚から2年半で“唯一の不安”も払拭か

  3. 8

    維新の「終わりの始まり」…自民批判できず党勢拡大も困難で薄れる存在意義 吉村&藤田の二頭政治いつまで?

  4. 9

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?

  5. 10

    SKY-HI「未成年アイドルを深夜に呼び出し」報道の波紋 “芸能界を健全に”の崇高理念が完全ブーメラン