歴史的な逸品、満州焼きを頬ばる

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野毛(横浜)①

 その昔は危険だから女性は足を踏み入れてはいけない場所といわれていたものだ。それが今では考えられないくらいに若い女性たちでにぎわっている。といっても怪しげなエリアはまだある。昭和の面影は残っているのがうれしい。

 野毛は大岡川に沿って桜木町から日ノ出町までをカバーする横浜最大の飲み屋街だ。ソープもあればヘルスもあり、ゲイ専門の映画館もある。大岡川沿いにはとても一見では入れそうもないスナックビルが生き残っている。間違ってそんな路地に足を踏み入れると野毛初心者は面食らうのでご用心。が、そういったエリアから30秒も歩くとおしゃれなビストロや日本酒バーがある。大通り沿いから野毛仲通りには安全な居酒屋がひしめき、魚、肉、エスニック、何でもある。最近はやりの屋台村も充実している。そんな店は若い男女ばかりか、子連れのママ友グループが煮込みと酎ハイで昼間からにぎわっている。

 今回は地元民中心に昔からにぎわっている店を訪ねてみた。1軒目は町中華の名店第一亭。中華といっても台湾料理に近い。ここはモツを中心に台湾夜市で食べられるようなツマミが充実している。それもそのはず台湾出身の祖父と祖母が昭和34年に始められたお店なのだ。今はお孫さんが店を切り盛りしている。ここは1人で行ってもちょうどいい量を出してくれるからおじさんにはもってこい。まずは名物チート炒め(650円)で生ビール。早い話がガツのショウガ炒め。たっぷりショウガを利かせた塩味のとろみがビールに合う。七味をかけたり醤油、ラー油を数滴たらして味変を楽しむ。

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