世耕弘成氏が自民裏金の全容を知るキーパーソンに浮上 参院政倫審で「指示を受けた」の証言相次ぐ
参院政治倫理審査会(政倫審)は25日、自民党の派閥の政治資金パーティーを巡る裏金事件に関する閉会中審査を開催。旧安倍派(清和政策研究会)の4議員が弁明に立ち、例によって「派閥の指示だった」「自分は知らなかった」などと繰り返したのだが、見逃せない重大証言もあった。キックバック廃止の経緯を巡って世耕弘成前参院幹事長(62=現衆院議員)の名前が相次いで上がったことだ。
石田昌宏議員(57)は2022年4月に同派が政治資金パーティー券販売ノルマ超過分のキックバック(還流)廃止をいったん決定した時を振り返り、世耕氏から「ノルマ分だけ販売してください」と電話で指示されたと証言。赤池誠章議員(63)もキックバック廃止について「世耕氏から連絡があった」と明らかにした。
旧安倍派幹部「5人衆」の一人で、同派の参院議員らで作る「清風会」の会長も務めた世耕氏。
政治資金収支報告書の不記載額は2018年からの5年間で1542万円に上り、3月14日に行われた参院政倫審に出席した際には「派閥で不記載(裏金化)が行われていることを一切知らなかった」と言い、自らの関与を完全否定していた。