国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

公開日: 更新日:

 やっぱり石破自民党は、「国民民主」ではなく、「維新の会」をチョイスしたということか。国民民主の玉木代表(役職停止中)は真っ青になっているに違いない――。2025年度予算案の年度内成立が、ほぼ確実になってきた。維新の会の「賛成」が見えてきたからだ。

 17日の衆院予算委員会。維新の会が、予算案に賛成する条件のひとつにあげている高校授業料の無償化について、石破首相が予算案の修正に応じる考えを表明した。

 現在、高校授業料の就学支援額は、公立高は授業料相当額の年11万8800円、私立高は最大39万6000円が支給されている。維新の会は、私立高について「最大63万円」への引き上げを求めている。

 17日の予算委で、維新の会の前原共同代表が、「我々は63万円を提示しているが、この点についてはどういう考えか」と質問すると、石破首相は「直近の全国平均授業料、45万7000円をベースとし、安定財源の確保とあわせて検討を深める必要がある」と答弁してみせた。

 この「45万7000円」という金額は、自民と維新が、予算案「賛成」で合意したサインだとみられている。2日前の15日、テレビ出演した前原氏が「45万円を超えた金額で無償化することは大きな一歩だ」と明言していたからだ。石破首相は、前原氏が口にした金額に「満額回答」した形だ。

 前原氏は、予算委の後「予算案の賛否を決めるには情報が足りない」と記者団に語っていたが、もはや「反対」することはないとみられている。

「17日の審議では、首相と前原さん、2人とも手元のペーパーを丁寧に読み上げていた。事前に入念な調整をしたのは間違いないでしょう。これから自民と維新が話し合い、金額は45万7000円ではなく、最終的には50万円に乗せるという話も流れています。ポイントは、自民と維新との交渉に、途中から遠藤敬・前国対委員長が加わったこと。外様の前原さんは、維新の会を掌握しているのか不安視されていましたが、馬場伸幸・前代表の側近である遠藤さんが交渉に加わったことで党内もまとまるとみられています」(政界関係者)

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 政治のアクセスランキング

  1. 1

    随意契約“小泉米”をホメているのは新聞とテレビだけ…専門家の評判はからっきし

  2. 2

    石丸現象は完全消滅…都議選で自民党と並ぶ42人擁立も新党「再生の道」は壊滅危機

  3. 3

    山尾志桜里氏「みそぎ」の出馬会見で火に油…延々2時間半「すみません」連呼、8年前の不倫報道には“完黙”

  4. 4

    国民民主党の凋落が止まらない…東京都議選の目標議席「11→5」にシレッと“下方修正”の哀れ

  5. 5

    進次郎農相の“JA憎し”どこまで…「古古古古米」込み20万トン再放出の“逆兵糧攻め”で宿敵つぶしに躍起

  1. 6

    山尾志桜里氏が参院選「公認取り消し」に至るまで…玉木国民民主またポンコツぶり露呈

  2. 7

    コメ高騰と備蓄米叩き売りで進次郎農相・自民農水族・財務省が“焼け太り”…輸入拡大ならトランプ大統領もニンマリか

  3. 8

    福岡厚労相ついに“白旗”…健康保険証の代わり「資格確認書」の一律送付「最後は自治体の判断に委ねる」

  4. 9

    参院選の争点に浮上か? 野党3党がガソリン「暫定税率廃止」法案を共同提出する深謀遠慮

  5. 10

    自民党の大嘘…12年前に掲げた「農業・農村全体の所得を今後10年間で倍増」はどうなった?

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  2. 2

    大谷 28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」とは?

  3. 3

    学力偏差値とは別? 東京理科大が「MARCH」ではなく「早慶上智」グループに括られるワケ

  4. 4

    ドジャース大谷の投手復帰またまた先送り…ローテ右腕がIL入り、いよいよ打線から外せなくなった

  5. 5

    よく聞かれる「中学野球は硬式と軟式のどちらがいい?」に僕の見解は…

  1. 6

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  2. 7

    進次郎農相の「500%」発言で抗議殺到、ついに声明文…“元凶”にされたコメ卸「木徳神糧」の困惑

  3. 8

    長嶋茂雄さんが立大時代の一茂氏にブチ切れた珍エピソード「なんだこれは。学生の分際で」

  4. 9

    (3)アニマル長嶋のホームスチール事件が広岡達朗「バッドぶん投げ&職務放棄」を引き起こした

  5. 10

    米スーパータワマンの構造的欠陥で新たな訴訟…開発グループ株20%を持つ三井物産が受ける余波