骨折離脱でチームが一丸に ソフトB内川の知られざる「人望」
日本シリーズの開幕当日に左肋骨骨折が判明したソフトバンクの内川(33)。今季はシーズンを通して4番に座り、ロッテとのCSファイナルステージでは3試合連続決勝打と活躍。キャプテンとしてもナインの精神的支柱を務めていた。
ただでさえ、戦力差を嘆いていたヤクルトにすれば、これ以上もない朗報。ようやく付け込む隙が出来た――はずだった。
ところが内川を欠いたソフトバンクは、ヤクルトを寄せ付けず2連勝。初戦は松田が先制ソロを放ち、25日も代役4番の李大浩が2ランを打つなど、リーダー不在でも変わらぬ強さを見せつけた。
ある球団関係者は「ナインが内川のために一丸となっている」と、こう話す。
「打撃技術はもちろんのこと、練習に取り組む姿勢、ベンチでの声出しも率先して行っている。先輩風を吹かすこともなく、『野球選手はこうあるべき』と背中で見せていますからね。そんな内川が誰よりもこだわっていたのが優勝と日本一。なにせ、万年Bクラスの横浜出身でしょう。11年に初めて日本一を経験した時はベンチで人目もはばからず号泣。当時、まだ在籍していた和田(元カブス)に『おまえは今まで、つらいことばかりだったもんなあ』と慰められていた。それだけにナインも『内川さんに日本一をプレゼントしよう!』と団結している」