W杯特需に期待せざるを得ない日本ラグビー界のお寒い事情
圧倒的熱量を「次」につなげられるか。
9月20日に日本で開幕したラグビーW杯。筋肉の鎧を身にまとった男たちの戦いに、日本中が熱狂している。
だが、一過性のブームなら、日本ラグビー界が困る。今の熱気をどうにか「営業」に結び付けたいところだ。
国内のラグビー事情は、強豪国に比べてやはりさみしい。競技人口は約29万6000人と今大会に出場している20カ国・地域中6位を誇るものの、人口と対比した普及率は0・23%(同18位)。人口の割に、ラグビーに関心を持つ者が少ないことがわかる。
優勝候補のニュージーランドは、競技人口約15万6000人(同12位)で普及率は3・32%(同8位)。ラグビー発祥の地イングランドの競技人口は約211万人(同1位)。普及率も3・8%(同5位)と高い数字を誇っている。
日本は近年、全国の高校でラグビー部が減少の一途をたどっている。公益財団法人全国高等学校体育連盟のデータによれば、集計が残っているもっとも古い2003年時点でラグビーは1252校。5年後の08年には1165校に減り、最新の18年度は1000校だ。