新「政官業」研究
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<第34回>県と国が和解案に応じた沖縄基地問題 それぞれに苦しい事情が…
しばし休戦となった辺野古新基地問題。政府、沖縄県双方ともに福岡高裁の和解案に応じたのは、それぞれの事情がある。 「政府として6月の沖縄県議選と夏の参院選まで、オール沖縄を標榜する翁長雄志知事と…
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<第33回>沖縄基地問題は再び原点に どこでコジれたか紐解く
国と県が全面対決する辺野古への米軍基地移設で、国は福岡高裁の和解案を突然、受け入れた。では、これで両者の歩み寄りが前進するのかというと、逆だろう。振り出しに戻ったどころか、それ以前の原点に戻ったこと…
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<第32回>沖縄USJ撤回の衝撃
先週書いた通り、沖縄の米軍基地を巡る裁判で福岡高裁が和解案を提示したことにより、これまで一歩も譲らなかった国と県の姿勢に変化が見えてきた。双方、それぞれに苦しい事情を抱えているからだが、和解案の検討…
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<第31回>基地移転 暫定案を投げつけた翁長知事
これまで政府、沖縄県とも、一歩も譲らない構えを見せてきた米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設。これが、政府が求める代執行手続き裁判の中で、大きく動いている。 さる2月15日の第4回口頭弁論で、…
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<第30回>辺野古「V字滑走路」は完成しない
宜野湾市長選に加えて米軍辺野古新基地工事裁判の和解案、さらに北朝鮮のミサイル発射――。安倍晋三政権にとって沖縄政策の重大事が、立て続けに起きている。 なかでも辺野古新基地のための沿岸部の埋め…
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<第29回>死活問題にさらされるオール沖縄の建設業者
宜野湾市長選での予想外の圧勝により、自民党、安倍政権が基地問題で一息ついたのは間違いない。 敗れた沖縄県知事の翁長雄志陣営はさる2月1日、名護市辺野古の新基地建設をめぐる国相手の3件目の訴訟…
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<第28回>ロコツだった「争点隠し」「自民隠し」の宜野湾市長選
「宜野湾で勇気づけられる勝利を得ることができた」 宜野湾市長選挙の結果を受けた翌1月25日、自民党役員会で安倍晋三首相は、そう気勢を上げた。沖縄で連戦連敗だった安倍政権では、あらかじめ敗戦を想…
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<第27回>大成建設と仲井真前知事の深い関係
スーパーゼネコンの大成建設が辺野古基地の移設準備工事「シュワブ仮設工事」を受注した2014年は、今回の宜野湾市長選と同じく、沖縄にとって基地をめぐる重要な選挙が続いた。名護市長選が1月、沖縄県知事選…
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<第26回>辺野古基地移転2兆円に群がるゼネコン 大成建設がリード
いったい辺野古に新基地を建設するにはいくらかかるのか――。米海兵隊のグアムへの引っ越し費用と違い、実は新基地建設にかかるトータルの費用については、日米両政府ともに明らかにしていない。一説には、2兆円…
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<第25回>宜野湾市長選 基地反対派の新人が善戦する沖縄のゼネコン事情
米軍普天間基地の県内移設容認派と反対派がぶつかり合う1月24日の宜野湾市長選。現職の佐喜真眞淳市長に対し、新人の志村恵一郎がいい勝負をしている要因は、基地にノーを突きつけている県の民意が反映されてい…
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<第24回>沖縄・宜野湾市長選まで軽減税率で「自公」取引
古代ローマの詩人デキムス・ユニウス・ユウェナリスは、権力者の統治手法について、「パン(食料)とサーカス(娯楽)」と皮肉ったが、目下、政府・自民党の繰り出す沖縄政策がまさにそれだ。辺野古周辺地域に対す…
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<第23回>沖縄にディズニー誘致の大風呂敷
普天間飛行場の返還跡地にディズニーリゾートを誘致――。12月に入り、基地問題で地元沖縄から反発を食らっている自民党陣営は、唐突にそんな構想をぶち上げた。沖縄担当の菅義偉官房長官が旗振り役だとされる。…
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<第22回>地元民もあきれた 菅官房長官の下品なバラマキ
名護市にある辺野古・豊原・久志の通称「久辺3区」地域の区長たちが、首相官邸に招待されたのは10月26日のこと。そこで官房長官の菅義偉と会談した。 名目は辺野古の新基地建設をめぐり、政府が地元…
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<第21回>ドロ沼化する沖縄問題 焦る安倍官邸が打った奇手
米軍普天間基地の辺野古移設問題が、ついに政府と沖縄県の双方の訴訟合戦に発展。ドロ仕合の様相を呈している。この秋、渦中の沖縄を訪ねてみた。 「自民党や政府は民主党の鳩山(由紀夫元首相)のせいばか…
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<第20回>パソナ仁風林パーティー 商売にこう役立っている
例のASKA事件で、すっかり有名になった迎賓館「仁風林」の接待パーティー。その主催者であるパソナグループ代表の南部靖之や同社会長の竹中平蔵は、社業と交友は無関係だと弁解してきた。だが、とてもそうは受…
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<第19回>外国人メイドは介護市場進出の布石
「外国人による家事代行サービスの国家戦略特区として指定されたのは神奈川県と大阪府。大阪は府知事と大阪市長のダブル選があるので政治が流動的ですから、まずは神奈川からでしょう」 国家戦略特区諮問会…
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<第18回>竹中平蔵による竹中平蔵のための特区改革
産業競争力会議や国家戦略特別区域諮問会議で提案された民間企業の政策が、次々と実現されていく。企業にとっては、そんなありがたい話はないだろうが、9月の特区諮問会議で本決まりになった外国人による家事代行…
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<第17回>事業者はやっぱり竹中平蔵パソナに決定
パソナグループ子会社のパソナライフケアが受け皿となり、フィリピンから家政婦を派遣する外国人家事代行サービス。欧米のドラマや映画に登場するような場面が、日本でも見られるようになる。そんな労働分野の大転…
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<第16回>安倍首相と“外国人メイド”事業を始める竹中平蔵
秋の臨時国会開会が見送られ、ホワイトカラーエグゼンプションなど労働者派遣法以外の雇用・労働分野の自由化策は、来年の通常国会に審議が持ち越されることになった。自由化に反対してきた労働組合などは、ひとま…
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<第15回>改正派遣法が成立…再びうごめき始めたパソナ
「3年で切り替えなければならない専門業種の派遣社員に対して、会社側が引き続き働いてもらおうと思えば、簡単です。所属する部や課を変えればいい。それでさらに3年は同じ人を使えると思います」(厚労省中堅幹部…