ゲンダイ落語講座
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客の頭の中で生まれるスペクタクル映像
春夏秋冬昼日中、寄席で落語を聴きながら酒を飲む。何とご愉快、何て極楽! ケータイもスマホも電源オフにするから、デジタルデトックスもついでにできてしまう一石二鳥。しばらく前まで、寄席は落語を聴…
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座布団一枚敷けば、そこは落語の神殿
その昔、戦後日本の復興の先頭に立った当時の吉田茂首相は落語好きで、贔屓にしていた6代目春風亭柳橋を首相官邸に呼び、落語を楽しんだという。 先代の桂文楽は寄席の出演が終わると赤坂や向島の料亭に…
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創刊は40年以上前 日本で唯一の演芸専門誌「東京かわら版」
落語聴きにとって、羅針盤のような月刊誌がある。定期券を忘れようが、ケータイを忘れようが、これを忘れてしまうと終日、“落語の迷子”になるという代物。 その誌名は「東京かわら版」。今年6月、創刊…
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立川志の輔の落語会は即日完売
映画や歌舞伎、舞台、音楽会といったほかのエンタメと比べた際、落語の優位性のひとつとして挙げられるのは「いつでも入れて、いつでも出られる」自由度。寄席の通常興行であれば、前もってチケットを予約する必要…
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ペリー来航の4年後に創業 上野鈴本
落語を聴く。 長い間、落語関連の原稿を書いてきたが、決して「落語を見る」とは表現してこなかった。 若い頃、演芸プロデューサーに「落語はどこで聴くの?」と聞かれた際、「寄席で見たり、落…
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地上波・BS・ラジオで演芸三昧
時代はずいぶん便利になったもので、テレビのレコーダーにキーワード「落語」と登録しておくだけで、あらゆる落語番組、落語家が出演する番組が、自動的に録画されている。 有料放送はまったく見ていない…
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燦然と輝く名盤は「圓生百席」
ここ10年くらい、落語界を取り巻く環境で、ガラリと変わったことがある。多くの落語家が、CDやDVDをいともたやすく出すようになったことである。 その昔、録音を残すのは名人に許された仕事と考え…
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入院中の竹内まりやに「湯屋番」を披露した山下達郎
シンガー・ソングライターの山下達郎は、落語好きとして知られている。まつわるエピソードも落語絡みだ。交際中だった現在の妻、竹内まりやが虫垂炎で入院していた時のこと。見舞いに行った山下が病室で披露したの…
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垣根が低くなった江戸落語と上方落語
東京と大阪。落語はその発祥や成立の過程から、江戸落語と上方落語に大きく分けられている。 平たく言ってしまえば、京大阪を舞台にした噺を関西弁でしゃべるのが上方落語、東京を中心にした舞台の噺を江…
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長生きするのも芸のうち
落語家、柳家小三治。2014年10月に人間国宝に認定された。 落語家としては先代の柳家小さん師匠、桂米朝師匠に継ぎ3人目。講釈師の一龍斎貞水先生を含めると、演芸人としては4人目の認定になる。…
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大御所は一席100万円超 売れっ子が若手を食わす互助の伝統
落語家の稼ぎは、どんな取材をしようが、本人が口を割らなければ明らかにならない。ただひとつはっきりしていることは、落語家の世界も格差社会ということだ。 現在、東京・大阪を合わせて、落語家の数は…
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「桂文枝」襲名に迷った三枝が漏らした言葉
大名跡――。「だいみょうせき」と読む。 平たく言えば、大きな名前のこと。数年前、その襲名をめぐり直弟子の三遊亭円丈や孫弟子の三遊亭鳳楽らが「三遊亭円生」争奪の大バトルを繰り広げたことがあった…
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笑点ブランドは絶大
落語家がよく口にする笑い話で、こんなネタがある。 「地方の落語会に行くと、主催者に必ず、座布団は何枚用意しましょうか? って聞かれるんです」 日本テレビ系長寿演芸番組「笑点」の影響力の…
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入退院を繰り返す満身創痍でも…桂歌丸は“芸欲”衰えず
「『大喜利の歌丸』ではなく、『落語の歌丸』になりたい」 以前、本人からそう聞いたことがある。人気長寿番組「笑点」の司会者として、全国津々浦々に顔と名前が知られていることのありがたさをしみじみ実…