テレビ 見るべきものは!!
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復興阻む2つの壁 Nスペ「シリーズ東日本大震災」の見応え
3月11日の夜、NHKスペシャル「シリーズ東日本大震災」が2本続けて放送された。どちらも重要な問題提起を行っており、見応えがあった。 1本目は「“仮設6年”は問いかける~巨大災害に備えるため…
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「山田孝之のカンヌ映画祭」は虚実皮膜を楽しむドラマ
俳優・山田孝之が仕事を決める時、低予算も深夜枠も関係ない。挑戦的な企画、共感できる制作陣、何よりその現場が刺激的かどうかで判断する。「山田孝之のカンヌ映画祭」もそんな一本だ。 山田がカンヌで…
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ドラマ「下剋上受験」で好演 阿部サダヲ&深田恭子の愛嬌
今年の中学受験はほとんど終了したが、こちらはまだ終わっていない。金曜ドラマ「下剋上受験」(TBS系)である。 元不良で学歴は中卒という桜井信一(阿部サダヲ)が、偏差値41の娘・佳織(山田美紅…
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深夜っぽさに贅沢感も 堤真一「左江内氏」が面白い理由
堤真一主演「スーパーサラリーマン左江内氏」は、今期ドラマで最も笑える一本である。ただし誰もが笑えるかどうかは微妙。何しろ脚本・演出が「勇者ヨシヒコ」シリーズ(テレビ東京系)の福田雄一監督なのだ。あの…
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草彅剛の“変身”が見もの 「嘘の戦争」飽きさせない仕掛け
初めて草彅剛の演技に注目したのは、97年のドラマ「いいひと。」だ。その後、03年から06年にかけて放送された、「僕の生きる道」「僕と彼女と彼女の生きる道」「僕の歩く道」で、その評価は一気に高まってい…
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「バイプレイヤーズ」醍醐味はパロディーに隠された真実
大杉漣、遠藤憲一、松重豊、寺島進、光石研、田口トモロヲ。いずれも脇役でありながら、時には主役を「食っちゃう」ほどの実力派俳優だ。この6人を集めたドラマがテレビ東京系「バイプレイヤーズ(脇役たち)」で…
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「東京タラレバ娘」の見方 特殊効果も笑って楽しめばいい
“アラサー女子のリアル”を標榜するのが、「東京タラレバ娘」(日本テレビ系)だ。 脚本家の倫子(吉高由里子)、ネイリストの香(榮倉奈々)、実家の居酒屋を手伝う小雪(大島優子)の3人は高校時代か…
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強引な設定の妙 ジャンル崩しの異色ドラマ「カルテット」
「カルテット」(TBS系)の脚本は坂元裕二だ。出演が松たか子、満島ひかり、高橋一生、松田龍平。そして演出は「重版出来!」「逃げるは恥だが役に立つ」の土井裕泰。これだけのメンバーが、何を見せてくれるのか…
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新ドラマ「就活家族」 三浦友和が見せる男の強さともろさ
それなりに安定していたはずの家庭が、ふとしたきっかけで危機に陥っていく様を描く「就活家族 ~きっと、うまくいく~」(テレビ朝日系)。舞台は、家族4人の富川家だ。夫の洋輔(三浦友和)は大手企業の人事部…
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ドラマ「増山超能力師事務所」が過去作品と一味違う理由
先週、早々と“開店”した新ドラマ「増山超能力師事務所」(日本テレビ系)。舞台は近未来で、読心や透視や物体念動などの超能力が、社会的に認知され始めたという設定だ。「日本超能力師協会」なるものが出来たり…
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高市総務相はまだ「電波停止」発言を撤回していない
今年2月、衆院予算委員会で高市早苗総務大臣が、政治的に公平性を欠くと判断した場合の「電波停止」に言及した。確かに総務大臣は電波停止の権限をもつ。しかし、放送の政治的公平をめぐる議論の場で、その権限の…
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女子高生が麻雀を…異色ドラマ「咲-Saki-」の見どころ
「咲-Saki-」(TBS系)は、小林立の麻雀漫画が原作のドラマだ。 主人公の宮永咲(浜辺美波=写真)は、一見ごく普通のおとなしい女子高生だが、麻雀では誰にも負けない天才的な勝負勘と強運を発揮…
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攻めのEテレを象徴 「ねほりんぱほりん」のリアリティー
本当は聞いてみたいけどなかなか聞けない話を、本人や当事者に直接聞いちゃおうというのがEテレ「ねほりんぱほりん」(水曜23時)だ。それを可能にしているのが人形劇。ゲストはブタに、聞き手のYOU(52)…
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1人2役「コピーフェイス」は栗山千秋の代表作になるか?
TVリポーターのエイブリーは飛行機事故から生還するが、意識が戻った時、自分が別人になっていることを知る。キャロルという犠牲者と間違えられ、形成手術で彼女の顔にされてしまったのだ。上院議員候補の夫をも…
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ヒット作の罠とは無縁 米倉涼子「ドクターX」好調の要因
米倉涼子(41)主演の「ドクターX~外科医・大門未知子~」が、“失敗しない”どころか今期も絶好調だ。それを可能にしているのは何なのか。 ヒットシリーズが衰退する最大の原因は制作側の慢心だ。ス…
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長谷川博己が「獄門島」で創り出した新たな金田一耕助像
先週土曜の夜、NHKBSプレミアムで、横溝正史原作「獄門島」が放送された。これまで何度も映像化され、何人もの俳優が探偵・金田一耕助を演じてきた作品だ。 昭和20年代の片岡千恵蔵はともかく、市…
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阿部寛主演「スニッファー」は“匂い”の映像化に成功した
過去、“灰色の脳細胞”から“富豪”まで、異能の探偵や刑事が登場した。しかし、“匂い”で捜査するというのは珍しい。土曜ドラマ「スニッファー 嗅覚捜査官」である。 主人公の華岡(阿部寛)は、80…
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移転祝いになった 「勇者ヨシヒコ」他局ネタ満載の“神回”
本社移転で大いに意気上がるテレビ東京。先週の「勇者ヨシヒコと導かれし七人」も思いっきりハネた放送をしていた。ヨシヒコ(山田孝之)一行が立ち寄ったのは「ダシュウ村」。5人の若者が、ツナギに長靴という姿…
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新垣結衣「逃げ恥」の魅力は“あるかもしれない”リアルだ
ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の津崎(星野源、適役)とみくり(新垣結衣)は、ごく普通の夫婦に見えるが実は契約結婚だ。夫が雇用主で妻は従業員。「仕事としての結婚」という設定がこのドラマのキモである。…
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校閲ガール賛否凌駕する石原さとみのフルスロットル演技
水曜ドラマ「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」(日本テレビ系)の舞台は、春クールの「重版出来!」(TBS系)と同じ出版界。しかも出版の仕事としてすぐ思い浮かぶ編集ではなく、校閲という設定が特色だ。…