著者のコラム一覧
田丸昇

1950年5月5日、長野県東御市生まれ。元日本将棋連盟理事。中学生で奨励会入りし、佐瀬勇次名誉九段の門下生となる。長髪から「ライオン丸」というニックネームで知られた。16年10月に現役引退。近著に「名棋士の対局に学ぶ 詰め&必死」(創元社)がある。

角落ちで私と互角に戦った作家・山口瞳の将棋の実力

公開日: 更新日:
山口瞳氏(右)とアマ時代の関根紀代子(現女流六段)/(提供写真)

 作家の山口瞳は、将棋と棋士をこよなく愛した。一般誌の随筆や対談で、何かにつけて将棋の楽しさと棋士の魅力を熱く語った。将棋連盟の「宣伝部長」と自ら名乗ったものだ。実際に70年代半ばごろ、そうした好影響で将棋が静かなブームになっていた。

 山口の将棋は、定跡をきっちりと習った…

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