証言でつづる 定年後のリアル
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リタイア後は家にこもる日々 “猫の散歩”がストレス緩和に
大学を卒業し、新聞社に勤務。記者職や出版営業をこなし、58歳で定年となった加藤さんは、その後も再就職で働き続け、77歳で完全退職した。 ふつう、年齢とともに早起きになるものだが、加藤さんは違…
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子供2人は独身 女房は娘と仲良しで私は同居人みたいなもの
「自分の給料がいくらだったか、よく知らない」という加藤さん。現役時代、給料はすべて奥さんに渡し、完全小遣い制だったという。 「家計のことは、いっさいタッチしませんでした。女房は苦しい苦しいと言っ…
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営業経験と顔の広さが役立ち定年後も再就職で20年近く働く
「先日、うちの近隣に住む方が救急車で運ばれたんです」と、加藤さんは話し始めた。 「その人は昨年、奥さんを亡くされ、一人暮らしのご高齢の方でした。家の中で倒れ、なんとか警備会社に電話したそうです。…
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“会社一筋”を後悔…人脈をもっと大切にしておけばよかった
役員まで務めた大手広告代理店を65歳で退職した広中さん。ハーレーダビッドソンを購入し、ツーリングを趣味にしてきたが、今年1月に卒業。次の夢のことを考えている。 ■夫婦で競馬好き。次の夢は全国の…
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退職後ハーレーでツーリングを趣味に 70歳手前で卒業決意
大手広告代理店を65歳で退職した広中さん。再就職せずとも、不自由なく生活していけるのは「役員時代というおまけがあったから」と語る。役員になる前も給料は悪くはなかったけれど、すべて使い切る生活で、蓄え…
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超多忙な広告マンから一転 毎日が日曜日のリタイア生活へ
完全リタイアしてから4年になるが、広中さん、今でも仕事の夢を見るという。決まってトラブルに見舞われている夢。やばい、やばいと焦っているところで目が覚める。 広中さんが大手広告代理店に入社した…
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「お金持ちより、時間持ち」豊かな時間をどれだけ持てるか
■自著を抱えて書店巡り 「この取材の前も書店を回ってきました。都内すべての駅に降り立ち、書店を巡るつもりです」 60歳の退職を機に、島根で購入した1200坪の荒れ地を耕作し、農作業を始め…
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週末ごとに広島の自宅と島根の農場に通う2拠点生活を実践
■1200坪の雑木林を開墾 山口県の岩国短期大学の教授を60歳で退職した宮内海司さんは、その退職金で、島根県の邑南町に1200坪の土地を買い、農業を始めた。といっても、移住したわけではない。自…
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仕事以外ゴルフ三昧の生活 妻は「先に死なないとダメよ」
高校を卒業し、19歳で働き始めた籠宮敏治さんは、29歳で結婚。32歳のときに埼玉県に最初の家を購入した。 「私はオヤジの顔を知らないんです。私が生まれて、すぐに亡くなったから。苦労して育ててく…
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定年翌日から兄の会社に勤務 夢は「書店さんをめぐる旅」
71歳になる籠宮敏治さんは「働きたくても仕事がない同年代の方が多い中で、定年後も仕事にありつけている。感謝しています。これもすべて、13歳離れた兄と、現在会社を継いでいる甥(兄の長男)のおかげなんで…
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植木剪定は腰痛で断念 シルバーセンターで再び仕事探しを
定年退職から2カ月。図書館やスポーツジム通いの毎日が物足りなくなった川口さんは、「労働がしたい」と区のシルバーセンターに登録。そこで趣味と実益をかねて、植木剪定の仕事を始めることになった。 …
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退職2カ月で図書館やジムに飽きてシルバーセンターに登録
57歳まで大手素材メーカーに、その後65歳まで関連の輸送会社に勤務していた川口さん。サラリーマン生活四十数年の習慣が体に染みついたせいか、退職後も“テレビを見ながら家でゴロゴロの毎日”という生活は性…
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やりたいこと、やるべきことがあれば老ける暇はありません
今年1月に発表された朝日新聞の世論調査によると、「何歳まで生きたいか」との質問に、現役世代の46%が「80歳」と答え、「60歳」「70歳」との回答も計24%にのぼった。 この結果を見て木村一…
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退職後は現役時代にやれなかったことができるチャンス
「昨年、上野の国立博物館で開催された『縄文展』に、いたく感動したんです。やっぱり縄文人はすごいですね」 こう語る木村一郎さんは、高校時代に考古学に進みたいと思った時期があったという。 …
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60歳でマンション管理士と管理業務主任者の資格に挑戦
「参ったな。60歳をすぎると、覚えたことの7~8割は、翌日には忘れているじゃないか……」と、木村一郎さんは頭を抱えた。 55歳で大手銀行を退職した後、その子会社に再就職した木村さんは、完全退職…
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夫婦で年金だけでは生活がぎりぎり…老後を考えると不安
「2000万円も残すなんて無理でしょう。現実離れしてますよ」 夫婦の老後資金は「2000万円が必要」という例の金融庁の報告書に対する今泉さんの感想だ。 「ほとんどの人は、月々の生活で目い…
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やることがないとばかになる…58歳で依願退職も再就職活動
中央大を卒業し、出版物の取次販売会社に就職した今泉さんは、あと2年で定年を迎える58歳のとき、依願退職の道を選んだ。 「先代の社長が若くして亡くなり、後を継いだ2代目社長は30代。すっかり会社…
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アルバイトで充実感取り戻す 悠々自適とむなしさは紙一重
「死ぬこと以外はかすり傷」が座右の銘だという中島文夫さんの趣味は、スポーツ。やるのも、見るのも大好き。 中島さんの家には、ブルーレイレコーダーが、リビングと自分の部屋にそれぞれあるという。 …
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住宅ローン完済で悠々自適の第二の人生が始まるはずが…
■双葉社で編集長23年 退職から3週間後。その会のことは当然知っていた。しばらく前から後輩たちに、写真の提供や名簿のチェックを頼まれていたからだ。しかし、中島文夫さんは東京・飯田橋にある「ホテ…
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長寿の実母と義母を見て「人生100年時代」について考えた
市川和正さんは退職後、奥さんへの長年の恩返しを兼ね、カナダ旅行に出掛けた。結婚40周年記念でもあった。 この旅行を皮切りに、長年の夢であった3大瀑布をめぐるなど、毎年1~2回は海外旅行に出掛…